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我慢してるのか首を横に振った。

俺はなんて声をかけたらいいか分からず彼女を少し抱き寄せた。

一虎「いきなりこんなことしてごめん…買い物中だけこうしてよっか?」

少しでも不安を少なくしたいから。

目線を合わせてこう言った。

一虎「くっついていれば何かあってもすぐ助けられるしね」

一緒に店内を歩いて飲み物を売っている場所で牛乳とジュースを選ぶ。

一虎「どれがいい?」

貴方「………?」

初めて見るものばかりなのか1つ1つ見ては首をかしげるのが可愛くて微笑む。

こうやって色んなものに触れて自分らしさを取り戻してくれたらいいのに。

ふと彼女が立ち止まった。

目線の先には若いカップルがいてこっちに気づいた。

一虎「知ってる人?」

貴方「……」コクッ

頷いたけど少し怯えている。

男性の方が近づいてきたのを見て俺は彼女を後ろに隠す。

男「誰だ、お前」

一虎「そっちこそ、妹に何の用ですか?」

男「おいおい、見え透いた嘘は止めろ」

一虎「嘘なんかじゃ……」

男「俺はな、その子の兄の同級生なんだよ」

そう言われてAちゃんの怯えてた理由を知る。

苦手な家族の知り合い…同級生とこんなところで会うなんて誰も想像なんかできない。

男「なぁ、なんで逃げたんだ?あの場所から」

女「何度もお世話してあげたよね」

女性の方も近づいてきて俺を睨んでくる。

Aちゃんは怯えきって俺に後ろから抱きつく。

?「おい、そこ邪魔だ」

そう言って男に膝かっくんを喰らわせたのは黒髪の俺もよく知る人物。

一虎「場地…」

男「何しやがる!」

場地「一虎の顔が見えにくいからしゃがんでもらっただけじゃねぇか」

女「もう、行こう」

2人が離れていくと場地は俺のところに来た。

場地「大丈夫か?」

一虎「俺は平気だけどAちゃんが」

後ろを振り向くと震えたまま俺に抱きついたAちゃんがいる。

場地「アイツらなら追っ払ったから大丈夫だ」

一虎「場地、これ以上この子がここにいるのは無理かもしれない」

場地「確かに…買い物はして後で届けるから先帰ってろ」

一虎「うん、ありがとう」

彼女を抱き上げてスーパーを後にする。

一虎「怖い思いさせちゃったよね?一旦家帰ろうか」

貴方「…ごめ、」

一虎「謝るの禁止ね?」

そう言って彼女の口に人差し指を当て微笑む。

一虎「わかった?」

貴方「……」

彼女はその言葉に頷いてくれた。

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プーさん大好き(プロフ) - まろんさん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!最高と言ってくださり嬉しいです!まさかの視聴中にお母様に見つかるというハプニングは驚きですね。少しでも楽しんでいただけたのなら幸いです! (3月16日 20時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 最高ですね! ずっとニヤニヤしながら見てたら母にキモいって言われました、、、。 名前を琥珀にしてたら奇跡が起きてました!! (3月10日 16時) (レス) @page12 id: b28ed1b9a8 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き(プロフ) - sakuraitigoさん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!続編の希望嬉しいです!展開が決まり次第作りますね。一虎くん推しなんですね!見つけてもらえて嬉しいです! (1月29日 9時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)
sakuraitigo - 推し(一虎くん)が尊いし、優しいしで最高でした!!!!できれば、続編お願いしたいのですが、よろしいですか? (1月28日 23時) (レス) @page50 id: 4f24649060 (このIDを非表示/違反報告)
プーさん大好き(プロフ) - いちご丸さん» この作品を手に取ってくださりありがとうございます!大切な人に優しくできる心は誰にでもあるというのをこの作品では挑戦しました。今過去編も作っているのでこの作品と合わせて読んでいただけると幸いです。 (9月1日 22時) (レス) id: 6c625ad537 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:プーさん大好き  | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年4月19日 0時

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