#＿8 ページ9
12年前
沈んで行く船
救命ボートまで私の手を取り必死に走るその背中
｢ごめん｣
｢？なんで謝るの？私を助けてくれたじゃん｣
｢助けられてない｣
水圧からかドアが開かず私たちは閉じ込められた
｢でも大丈夫だよ｣
｢違う､違うんだ｣
何が違うのか｡なぜ目の前の少年は頭を抱えて泣いているのか分からなかった
｢分からないけど､何か悪いことをしちゃったとしても､私を助けてくれた｡それで許してもらえないのかな？｣
ぎゅっと震えている少年の体をハグする
｢Aちゃんは優しいね…僕のせいでこうなったのに｣
｢…｣
｢僕､君を守るって約束する｡だから生きよう｣
｢尊氏くん…｣
沈んで行く船の中私たちは2つ目の約束をした
.
｢…えっと…大丈夫？｣
｢ぁ！ごめんなさいっ大丈夫です！｣
無言のまま尊氏さんを見つめていたからか聞き直されてしまった
─変な子だと思われたかなぁ…
｢無茶しちゃ駄目だよ｣
｢ご､ごめんなさい…｣
｢うん｣
謝ってばかりの私の頭をポンポンと軽く叩いて優しく笑ってくれる
｢じゃ､馬返してくるから｡また後で｣
｢うん､お兄ちゃん｣
そう言って尊氏さんは去っていった
｢A〜！大丈夫！？｣
｢うん､大丈夫だよ｣
奈緒が私の体を揺らしながら言ってくる
｢…良かったね｡お兄ちゃんが来て｣
｢そーだよ！頭ポンポンって！あれは惚れるね｣
奈緒は顎に手を当てて｢うんうん｣と頭を縦に降る
貴方はどこかの評論家か
｢あれは普通だよ｡きっと｣
そんなことを言いながらも約束覚えてるのかなって期待をしてしまう
｢そんなことないよ！きっと尊氏さんも…｣
｢奈緒｣
｢なによ〜美尊｡嫉妬しちゃった？｣
｢そんなんじゃないわよ｣
どんどん声が荒くなっていくのがわかる
｢ちょっと二人とも！まったく…奈緒は何でも恋愛に繋げすぎ｣
｢えへへ､ごめんね？｣
｢ううん､私もごめん｣
─この二人ちょっと要注意だなぁ
｢あ､そろそろ着替えよ？私新しくドレス買ったんだ〜！｣
｢私も｣
奈緒達が服の話をし始める
｢私もお婆ちゃんに作ってもらっちゃった｣
｢いいなぁ〜どんなの？｣
｢着てからのお楽しみ〜｣
｢この〜｣
そう言い奈緒は私のほっぺを優しく引っ張る
.
｢どうよ｣
ｶｯと低めのハイヒールを鳴らしながら皆にドレスを見せる
｢おぉ！さすがA〜｣
｢いぇーい｣
奈緒達3人とハイタッチする
｢また赤？｣
｢そう！｣
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ka.(プロフ) - 合格おめでとうございます！尊氏がかっこよすぎて、きゅんきゅんしてます。これからも続き楽しみにしているので、頑張ってください。応援しています！ (2018年2月14日 1時) (
レス) id: 732c0bc2d5 (このIDを非表示/違反報告)
えれふぁんと(プロフ) - 私立合格おめでとうございます！更新すごく楽しみにしてます！ (2018年2月14日 0時) (レス) id: f83f63e183 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 茅洸さん» あ！本当だ...お恥ずかしい､､修正しときます！コメントありがとうございます (2018年2月11日 7時) (レス) id: 4ba029c7a0 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - また続けてのコメントですみません...。 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - 続けてのコメントですみません(>_<) これにが抜けてませんか？ 正しくはイケメンと幸せにではないんでしょうか？ (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみれ | 作成日時：2018年2月2日 14時
