#_30 ページ33
─そんな…そんな顔しないでよ…
「嫌いじゃないっ嫌いじゃないよ…」
「A…」
「でもごめんなさい。私そんな強くないから、尊氏さんが美尊と結婚するなんて嫌なの…」
「…それしか方法は無いんだ」
「…なら、私はそれを潰します。披露パーティーも、尊氏さんを苦しめている重い足枷も」
「…」
垣間見える貴方の淋しいさや、悲しいさが私の心を揺らすから
「その時は私に着させて。ウエディングドレス。あ、ブーケはピンクのマーガレットがいいなぁ」
「…きっと辛い道のりだよ。そう簡単に破壊出来はしないさ」
「…それでも諦めないから…」
路地から出る時、振り返ると
暗闇にいる尊氏さんは、そのまま闇に溶けてしまいそうで
不安に駆られながらその場を後にした
.
プルルル
「なんだよ」
「…」
「…A?」
「グスッ」
「泣いてんのか」
「エイトォ…」
「どうした?なんかされたのか?」
「違うぅグスッ」
「…自信ないのか?」
「うん…私わかんなくなっちゃった…本当に出来る?」
「わかんねぇよ…なんでいきなり…」
「あのね…」
私は先程あったことを詰まりながらも話した
「へぇ…」
「どうすればいい?」
「Aは?どうしたいんだ」
「私は…嫌だ阻止したい」
「尊氏のが言ったことは?」
「…信じる」
「あぁ、そうだな。尊氏がやっと本音でぶつかって来たんだろ?」
「うん…」
「ならお前もぶつかれ。当たって砕ける前に逃げていちゃ未来は変えられないままだぞ?」
「エイト…」
「分かったならさっさと寝ろ。披露パーティーまで心落ち着かせとけ」
「ありがとうエイト。じゃあね」
───────
「並樹様から"美尊様がご入場される時に薔薇を舞わせて欲しい"との御依頼がありました。至急手配よろしくお願いします」
黒いスーツを身にまとい、あたかもスタッフの様に振る舞いながら告げた
「了解致しました。ありがとうございます」
─ふ〜、何とか第一関門突破…エイトは大丈夫かな
赤基調のドレスに着替えながらそう考えた
「あれ、A!?」
「あ、奈緒久しぶり」
「来るとは思わなかった…」
「まぁ、ね。あ寛之」
「お、おう」
「これが美尊の幸せなのかな」
真凛がそんな事を話し始める
「誰か颯爽と現れて美尊を攫ってくれたらなぁ」
「少女漫画じゃないんだから…」
「でも!Aなら…!」
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ka.(プロフ) - 合格おめでとうございます!尊氏がかっこよすぎて、きゅんきゅんしてます。これからも続き楽しみにしているので、頑張ってください。応援しています! (2018年2月14日 1時) (レス) id: 732c0bc2d5 (このIDを非表示/違反報告)
えれふぁんと(プロフ) - 私立合格おめでとうございます!更新すごく楽しみにしてます! (2018年2月14日 0時) (レス) id: f83f63e183 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 茅洸さん» あ!本当だ...お恥ずかしい、、修正しときます!コメントありがとうございます (2018年2月11日 7時) (レス) id: 4ba029c7a0 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - また続けてのコメントですみません...。 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - 続けてのコメントですみません(>_<) これにが抜けてませんか? 正しくはイケメンと幸せにではないんでしょうか? (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみれ | 作成日時:2018年2月2日 14時