#_23 ページ25
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病院に着いてから尊氏さんはソワソワしてる
お父様は安定したって聞いたけど…
「美、尊…」
椅子に座っている美尊を見つけて尊氏さんは何かを口に出そうとするが、エイトが来てそれを飲み込んだ
「お兄さん!今日は妹さんに乗馬を教えてもらってたんです」
「そう、なんだ」
「エイト?」
ひょこっと壁の影から顔を出す
「あっれ〜?お兄さんもAちゃんと、デート中でしたか?」
「...別にデートじゃ、ない」
「俺は彼女が心配なので、もう少しここにいます。ここはいいですから」
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「なんなんだあいつ…」
「尊氏さん?」
いつもより怖い尊氏さんに少し怯えながら顔を覗き込むと
前より乱暴に
「ッ...ゎ」
キスをされた
「はぁ…Aは何処にも行かないでね」
悲しそうな顔をして耳にキスを落として私の前から去って行く尊氏さん
─行かない、行かないから。迎えに来てよ
心ここに在らず
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───────
_尊敬する父さん、優しい母さん、そして美尊。たとえ血が繋がっていなくとも、家族と愛でつながってる。それだけで僕は幸せだった。あの日までは…
でもね、父さん。僕はそれでよかったと思っています。心配しなくても、美尊は守ります。並樹グループも僕に任せて下さい。籍を抜いて美尊と結婚するつもりです
…1つ言うならば愛している子と結婚したかった。けれどそれじゃ駄目みたい
陰で支える人生なんてうんざりだ。これからは好きにさせてもらう_
A
約束は守れそうにないや
───────
夜になり、私のスマホが誰かからの着信で揺れる
「エイト?」
「Aちゃん!どういうこと!?尊氏といい感じじゃないのかよ!」
いきなりの電話越しに怒られても困る、状況が理解できずエイトに問う
「ごめんエイト?何言ってるかわかんない、尊氏さんがどうしたの?」
そんな質問しなければ良かったのかもしれない
でも過去は変えられない。最悪な答えが帰ってきた
「尊氏が美尊さんにプロポーズした」
「え?どういうこと?」
驚きを通り越して笑いが溢れる
─意味わかんない、尊氏さんが?
「俺も分かんないんだよ!」
「なんで…尊氏さん私にキスをしたのに…?」
「…は?キスまで行って振ったのか?」
「騙された…」
「え?」
「ごめんエイト切るね。今は誰とも話したくない」
『信じて欲しい』
─信じられるかばーか!
涙で濡れた枕を抱きながら心の中で叫んだ
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ka.(プロフ) - 合格おめでとうございます!尊氏がかっこよすぎて、きゅんきゅんしてます。これからも続き楽しみにしているので、頑張ってください。応援しています! (2018年2月14日 1時) (レス) id: 732c0bc2d5 (このIDを非表示/違反報告)
えれふぁんと(プロフ) - 私立合格おめでとうございます!更新すごく楽しみにしてます! (2018年2月14日 0時) (レス) id: f83f63e183 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 茅洸さん» あ!本当だ...お恥ずかしい、、修正しときます!コメントありがとうございます (2018年2月11日 7時) (レス) id: 4ba029c7a0 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - また続けてのコメントですみません...。 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - 続けてのコメントですみません(>_<) これにが抜けてませんか? 正しくはイケメンと幸せにではないんでしょうか? (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみれ | 作成日時:2018年2月2日 14時