#_11 ページ12
「た、尊氏さん…ッ!?」
小さく悲鳴を上げながらその大きな体から離れようとするとグッと力を込められる
「大丈夫… 落ち着くまでこうしとくから」
ポンポンと優しく背中を叩いてくれて、私はそれに甘えて尊氏さんに腕を回す
…ドクンドクン
尊氏さんの少し早い鼓動が聴こえた
─私の早い鼓動も聞こえてるのかな
気付いて、貴方のせいだよ赤い顔とこの鼓動は
今日は、暖かいですね
─────────
「わぁお」
会場中がどよめいている中、場違いな奴等がいる
まぁ俺が仕向けたっちゃぁ…そうなんだがな
お兄さんはAちゃんと仲良くしてくれよ?
俺は100億を奪うからさ
─────────
「あ、見て美尊。Aが尊氏さんと…!」
奈緒が「キャー」と黄色い声を上げる
「お兄ちゃん!?」
その声に尊氏さんはパッと手を離すが私の手があり困ったように笑う
「あぁ…えっとAちゃん、もう大丈夫?」
「…大丈夫です」
ちぇっ…と心の中で悔しがりながらも腕を離す
そうすると尊氏さんは私の前から消えて行き、
「あなたのような人に妹を渡すわけにはいきません。そうでしょう?母さん」
枝野に冷たく言い放った
美尊のお母様も怒っているようですぐに追い出された
「んー」
尊氏さんの体温はまだ感じられて、忘れたくなくて自分の体を抱いてみる
─自分気持ち悪い…
「A〜!尊氏さんといい感じだったね!」
「あーうん。大声で言わないでー」
─尊氏さんに知られたくない
「大丈夫だよー!尊氏さん居ないから!」
「えっ居ないの?」
キョロキョロと周りを見渡すが尊氏さんは居ない
「ならいっか」
美尊が尊氏さんに想いを告げているなんて知らずに、私たちは雑談しながらカウントダウンの花火を見に外へ出た
「ごめん、遅くなって」
尊氏さんと美尊の二人が輪に入ってくる
「さっきはごめんね。Aちゃん」
尊氏さんが私の隣に来てくれる
「ううん、大丈夫です。さっきは大変でしたし」
「ありがとう、Aちゃんは昔と変わらず優しいね」
「いいえ、そんなことないですよ」
「みなさん、それではいきますよ!」
寛之が皆に聞こえるよう叫ぶ
「ほら、始まりますよ!見ましょ?」
「...あぁ」
好きな人と過ごす年明けは特別
「10.9.8.7.6.」
尊氏さんが悲しい瞳で私を見つめてるなんて
「5.4.3.2.1...HappyNewYear!」
知らなかった
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ka.(プロフ) - 合格おめでとうございます!尊氏がかっこよすぎて、きゅんきゅんしてます。これからも続き楽しみにしているので、頑張ってください。応援しています! (2018年2月14日 1時) (レス) id: 732c0bc2d5 (このIDを非表示/違反報告)
えれふぁんと(プロフ) - 私立合格おめでとうございます!更新すごく楽しみにしてます! (2018年2月14日 0時) (レス) id: f83f63e183 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 茅洸さん» あ!本当だ...お恥ずかしい、、修正しときます!コメントありがとうございます (2018年2月11日 7時) (レス) id: 4ba029c7a0 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - また続けてのコメントですみません...。 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茅洸 - 続けてのコメントですみません(>_<) これにが抜けてませんか? 正しくはイケメンと幸せにではないんでしょうか? (2018年2月11日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみれ | 作成日時:2018年2月2日 14時