@Halloween 市橋 ページ4
.
｢おい｣
学校の校門から出ると､そう乱暴に声をかけられた
｢…ぁ市橋｣
｢…｣
｢え､なによ｡呼び止めたんだったら何かいいなよ｣
｢…これから暇か｣
ﾌｲｯと素っ気なく視線を外されると､そう聞いてきた
｢ひま､だけど…何？｣
｢…うちに来い｣
｢…は？なん､｣
｢いいから黙って乗れ｣
そうやって乱暴に言葉もメットも投げつけられたが､耳が真っ赤になっているのに気がつくと､
ちょっと可愛らしいな､なんて笑みを浮かべて大人しくバイクへ乗った
.
｢わー寒い〜！｣
｢…うるせぇなさっきっから､寒いしか言えねぇのかよ｣
｢だってもう11月になるんだよ｡寒いに決まって､あー寒いー！あまりスピード出さないでよ！｣
｢いいだろ､早く着いた方が｡つーか寒いんだったら､ちゃんと掴まればいい話だろ｣
｢…｣
後ろへ乗ったはいいものの､恥ずかしくて市橋の胴体に腕を回せずにいる
｢だって…｣
そうモタモタしているうちに家に着いたらしくスピードを落としていく
｢ﾁｯ着いたぞ｣
｢あ､うん｡お邪魔します｣
市橋は何だか不機嫌で､でも舌打ちをしながらもドアを開けてくれる
─そういう細かい気遣いが不良っぽくないなんて言ったら殴られるから言わないけれど
｢で､用事って何？｣
テーブルを前に座りながら市橋に問うと､黙ってキッチンの方へ歩き出す
｢これ｣
そう目の前に出されたのは可愛いハロウィン仕様のスイーツだった
｢＿え？｣
｢ばあちゃんに買ってやってったら､1つでいいって言って食べねぇし､"こんな年老いよりあの子に渡しなさい"なんて言いやがるし｣
｢やっぱ仲いいね､おばあちゃんと｣
そう言いながら口元を緩めたのが気に食わなかったのか､市橋は鼻にしわを寄せた
｢…ばあちゃん､お前の事気に入ってんだよ｡見舞いに行く度聞いてきやがる｣
｢私もおばあちゃんの事好きだよ｣
私がそう答えると､呆れたような表情をした市橋は｢へぇ…｣と気のない返事をして､ひょいっとスイーツをつまむ
｢…あっめぇな｣
そんな悪態をつきながらも手を止めない市橋に続いて私も頂くことにした
｢…美味しい…！見た目も可愛いし市橋センスあるじゃん｣
｢…そーか？女子って変わってるよな｡これの何処が可愛いんだか｣
色とりどりのおばけ達をマジマジと見る市橋が何だか可愛くて､ついつい笑みが零れた
｢何がおもしれぇんだよ｣
｢べっつにー？｣
@Halloween 市橋 続→←#Halloween 尊氏
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雪 - とても胸キュンします！！ 市橋のお話もっと読みたいです。これからも更新頑張ってください！ (2019年1月1日 12時) (
レス) id: 731147cfe5 (このIDを非表示/違反報告)
なな - いつも見てます！ 木藤良のストーリーもっとみたいです！ (2018年12月19日 23時) (レス) id: 2ab538de05 (このIDを非表示/違反報告)
カハラさん(プロフ) - すみれさま〜(^-^) お話を作ってくださり、ありがとうございます。すぐに更新してくださって、とても嬉しいです。そして、出逢いから、胸キュンすぎますぅ〜((o(^∇^)o)) …すごく大興奮しています。続き、楽しみにしていますね。でも、ご無理のない範囲で(^-^) (2018年12月2日 23時) (レス) id: 55a4c31fae (このIDを非表示/違反報告)
あか - いつもみてます！ 木藤良蓮書いて欲しいです！ (2018年12月2日 19時) (レス) id: 2ab538de05 (このIDを非表示/違反報告)
川嶋梨沙 - 木藤良蓮の熱が出て自分が看病する設定で仰げば尊し描いて欲しいです！ (2018年12月2日 19時) (レス) id: 2ab538de05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみれ | 作成日時：2018年10月20日 23時
