@市橋＿『年上彼女と不良少年と』1 ページ12
｢俺は､アンタの年とか､そういうの関係ねェと思うけど｣
そう言って､私小さな世界を壊した彼との出会いは
バケツをひっくり返したような､そんな雨の日だった
カハラ様リクエスト
『年上彼女と不良少年と』
＿＿＿＿＿＿
残業終わりに大雨の中を私は独り､寂しく歩いていた
路地裏の横を通り過ぎた時､ふと何かが目にとまった
それは
黒くて
人一人分位の大きさのもの
─ゴミ袋？
そう思ったがやけに大きい
いつもなら
そんなものどうでもいい､と
ほっとく筈なのに
その時はどうしても確かめたくなった
…
｢…ｯ！？｣
近づいてみるとその黒いものの正体は､
人間で所々に血が滲んでいた
｢…ちょ､ちょっとｯ大丈夫ですか！？｣
｢…ぅ…痛ってｯ………｣
意識を確かめようと肩を揺らすとその人は呻き声をあげる
｢ぁ､ごめん！血が出てるけど救急車呼ぶ？家は？近い？｣
｢…ぅるせェな……大人が､ほっとけよ…｣
学ランを着ているところからして学生…高校生だろう
そんな子供も1人に出来ず､とりあえず肩を貸す
｢…ｯ…オイテメッ…ｯ〜〜！｣
｢無理に動くと危ないって！｣
｢……ﾁｯ…｣
暴れていた少年は､私に敵意は無いことと下手に動くと傷が痛む事を理解してか急に大人しくなった
─なんだ､いい子じゃない
と､思ったのが間違いだったと知るのは
もう少しあとのこと
.
ﾊﾞﾀﾝｯ
と洗面所の扉を閉めてから数秒でシャワーの音が聞こえ始める
家も学校も聞いても少年は口を開かず､遂に痺れをきかせてとりあえず私の家で手当する事に
─着替えは渡したし､あとは絆創膏とかね
ゴソゴソと引き出しを漁りながら彼の傷の手当をする道具を揃えていると､
ふと傷の事が気になった
─転んだような傷ではなかった｡殴られたような青アザも…手の､甲にも､殴った…痕
ｻｧ…と顔が青ざめていくのがわかる
考えてれば考えるほど悪い予感しかしない
"喧嘩"
あの目付きの悪さといい､口の悪さといい､不良と位置づけるには充分だった
─あぁ､マジか…凄い面倒事連れてきてしまった
一人で頭を悩ませていると後ろからｶﾞﾁｬﾘとドアが開いた音がした
｢なぁ､アンタ｡この服…ちぃせぇ｣
そう言いながら上半身裸でシャワーから上がってきた彼はペタペタと音を立てながら歩いてくる
｢うるさいわね､とりあえず着ときなさいよ｡風邪､ひくわよ｣
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雪 - とても胸キュンします！！ 市橋のお話もっと読みたいです。これからも更新頑張ってください！ (2019年1月1日 12時) (
レス) id: 731147cfe5 (このIDを非表示/違反報告)
なな - いつも見てます！ 木藤良のストーリーもっとみたいです！ (2018年12月19日 23時) (レス) id: 2ab538de05 (このIDを非表示/違反報告)
カハラさん(プロフ) - すみれさま〜(^-^) お話を作ってくださり、ありがとうございます。すぐに更新してくださって、とても嬉しいです。そして、出逢いから、胸キュンすぎますぅ〜((o(^∇^)o)) …すごく大興奮しています。続き、楽しみにしていますね。でも、ご無理のない範囲で(^-^) (2018年12月2日 23時) (レス) id: 55a4c31fae (このIDを非表示/違反報告)
あか - いつもみてます！ 木藤良蓮書いて欲しいです！ (2018年12月2日 19時) (レス) id: 2ab538de05 (このIDを非表示/違反報告)
川嶋梨沙 - 木藤良蓮の熱が出て自分が看病する設定で仰げば尊し描いて欲しいです！ (2018年12月2日 19時) (レス) id: 2ab538de05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみれ | 作成日時：2018年10月20日 23時
