大好きなのに。two. (ページ45)

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跡継ぎページ45

和side

今、話せるとしたら……
和「お邪魔しまーす」
雅紀しかいないと思って、帰りに家を訪ねた。
雅「…かず、」
何か、一生懸命書いていた。
和「何書いてるの？」
雅「勉強だよ。俺、ばかだからさw」
ヘラヘラ笑ったと思ったら、急に俯いてしまった。
雅「…なんで来たの？」
和「理由なんてないよ」
メールも電話も今日は一切無視された。
雅紀らしくないっていうか、、なんかあったのかなって。
和「別に怒りに来たわけじゃないんだからさwそんな、悲しい顔すんなって。」
雅「……もう、やだ」
和「ん？」
雅「全部、、全部、、櫻井財閥のせいだ」
言葉を失ってしまった。
雅「仕事が回ってこなくなって、うちの状態だって危ないのに…なにやってんだよ。跡継ぎなんてやってる場合じゃないじゃん！何が、長男だ…びびって降りただけだろ！？そんなやつ、」
気づいたら、雅紀の頬を叩いていた。
雅「……ぇ、？」
和「っ、ごめん…」
櫻井財閥の長男が翔ちゃんだって知らないのだから当然なのに…堪えきれなかった。
和「本当…ごめん」
雅「…結局説教じゃん。」
和「そんなつもりは、」
雅「黙れ！」
初めて雅紀に”黙れ”なんて言われた。
雅「潤が何度もキレて、和がうんざりしてるように、俺もお前らにうんざりなんだよ！松本財閥がそんなに偉い？何が医療だ…後継げよ！お前しかいないのに、なんで、、なんでチャンス捨てるんだよっ、」
俺は…捨てたんじゃない。

和「捨てられたんだよ。」
雅「ぇ？」
和「俺が…二宮家から切り落とされたの。邪魔だから、外国に飛ばされてんだよ。分かる？」
雅紀がぼやけていった。