今度はぼくが。

1 ページ1

ちっちゃくて、女の子みたいで、笑顔がかわいい。そして、頼りない男の子。


｢うえーーーん！！｣




岩谷翔吾くん。


よく同い年の子にいじめられていた。



｢ちょっと男子！！｣



それを私は毎回注意していた。

しょうごくんとは産まれた病院が一緒で、親同士の仲が良く、私たちは自然と一緒にいた。








『困ったことがあったらお互い様。
助け合うことが大事なのよ。』



大好きなお母さんが最初に教えてくれたのはそれだった。




小学生になる頃には、私がしょうごくんを守ってあげないと。と思うようになっていて。


私の方が背も高いし、そこら辺の男子には負けない自身はあった。

だから、ずっとしょうごくんを守ってあげよう。


そう心に決めていたんだ。







｢やーい！いつまでも女の後ろに隠れてんじゃねーよ！！｣


いじめっ子の大将(？)はそう叫び、私の睨みで逃げてった。やっぱり弱い。




｢…………ぐす、｣




｢あああ、泣かないで。


ほら、ハンカチ。｣




瞳が落ちてしまいそうなほど、大きい目いっぱいに涙を溜めていた。

2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す