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結局
あの雰囲気のままお開きになった飲み会。
終始、わたしと目を合わさず
黙々とお酒を飲み続けた彼。
会話をかわすこともなく、
……正しくいえば
彼の友達(寛騎さんというらしい)を
あいだに挟んで、直接の会話はしなかった。
……主演ふたりがこんなので
大丈夫なんだろうか。
そんな不安が頭をよぎったと同時に
誰かに腕を掴まれた。
壱馬「………」
振り返った先に立っていたのは
不安の原因でもある人物。
夜の街の光に照らされた彼の顔。
……やっぱり整ってるよなぁ。
壱馬「……あのさ、」
「………?」
なにかを言いかけて、途中でやめる。
道のど真ん中で
業界人が2人で突っ立ってるこの状況。
……普通に考えてダメでしょ。
「あの〜…」
壱馬「……送る」
「……は、?」
壱馬「来て」
そのまま腕を引かれて
彼についていけば、
道路脇に止まっているタクシーが目に入る。
「え、ちょ、待ってください、
わたし大丈夫ですよ?ひとりで帰ります」
壱馬「いいから」
「いいからって……
ほんとに大丈夫なんで。気にしないでください」
今日知り合ったばかりの、
仲良くなったわけでもない(むしろ悪くなった)
彼に送ってもらうのは気が引ける。
適当に理由をつけて断ろうか、
そう思ったのに
壱馬「
なにが大丈夫?」
「………!」
壱馬「大人しく送られとけばいいんだよ」
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胡桃(プロフ) - まるさん» お優しいお言葉ありがとうございます…!(涙) 精一杯頑張りますね!! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 0f09ba2251 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます!!勉強頑張ってください(><) (2020年11月2日 0時) (レス) id: b7e0ecb7e8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜遅くにいきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 2.のここの部分 数年後、 運命的に再開した2人は、再び恋に落ちる。 これ正しくは再会した2人は、ではないんでしょうか? (2020年6月25日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胡桃 | 作成日時:2020年4月20日 15時