◇021 ページ21
【胡桃side】
・
和也「ねぇ」
「…」
和也「ねーえ」
「…」
和也「電気消してそんなすぐ寝れないでしょ」
…バレた。
・
和也「…胡桃、」
「…っ、」
飲み込んだ唾が気管に入ってむせた。
「ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ、」
和也「ちょ、何してんの」
「だ…じょぶ…ｹﾞﾎｯ、で…」
暗闇の中でカズ吉先輩の手が背中に添えられた。
やっとのことで咳がおさまる。
和也「やっぱり寝たフリか」
「…すみません」
名前を呼ぶなんて
そんな必殺技…、今使わないでください。
居酒屋で聞いたのは食べ物のクルミ。
今耳に入ってきたのは、私…。
和也「先輩をシカトするとかいい度胸してんな」
「すっすみませ、」
目が暗いのに慣れてきた。
カズ吉先輩の顔が思ったよりも近くにある。
床に寝転んだまま会話が続く。
・
部屋が静かだから、私たちの声が響く。
カズ吉先輩も少し眠くなってきたのか、電気を消した直後より声が低くなってる気がする。
「先輩…少し近いです、」
和也「近い方が話しやすいじゃん」
「ね、寝ましょ？」
和也「どうやったら眠くなんの」
「羊を数えるとか…」
和也「ふはっ、昭和感」
失礼な…。
先輩より生きてる年数は少ないのに。
・
和也「…ね、出会った初日は先輩の家に泊まることになるとか思わなかったでしょ」
「思わなかったですね…」
和也「心ない告白から始まって」
「あ、あれは…忘れてくださいっ」
和也「次の日も会ったよね、財布に金がないのに食券機に並んで」
「それも…忘れてください」
和也「ヤダよ、俺の面白い思い出なのに」
【思い出】
その言い方、ズルいです…。
カズ吉先輩の記憶に私が残るということ。
「先輩…、もう寝ましょう。お喋りは禁止です」
先輩に背中を向ける。
パジャマの裾が引っ張られて、背中がスースーする。
「カズ吉先パ…」
和也「お喋り禁止でしょ？」
「っ、」
揚げ足を取られた。
パジャマを掴んで離さない先輩の手を剥がそうと、意を決して触る。
「服…離してください…」
パジャマが解放される。
次のターゲットが私の手へ移った。
和也「あなたも手ちっちゃいね」
手をフニフニ触られる。
もう…無理。
「…やめてください」
好きなの知ってて、こういうことしないでください。
好きすぎて…しんどいです。
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ちお(プロフ) - 杏奈さん» 杏奈さん♪ ふたまたさとしシリーズを読んでくださりありがとうございます♪ 杏奈さんご自身のプロフィールを18歳以上に設定すると私の作品ページにある彼氏色をご覧いただけると思います☆ (2017年6月9日 22時) (
レス) id: a1c0da4454 (このIDを非表示/違反報告)
杏奈(プロフ) - ふたまたさとしもすごく良かったです(//∇//)彼氏色も見たいのですが、どうやったら見れるでしょうか？ (2017年6月9日 21時) (レス) id: 4fb3f8340f (このIDを非表示/違反報告)
きよりん - カズ吉さんみたいな人が現れないかななんて思っちゃいました(＾ｰ^) (2017年5月31日 23時) (レス) id: 06de107023 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 最後の添い寝のシーン 良いなあ〜(//∇//) すごく 大事にされてる感じ。 間違いなく 我慢はしてるはず。 でも、それを感じさせずに、大事にしてる。 カズ吉 〜〜(//∇//) 胡桃〜〜！ 幸せになるんだよ〜〜(笑) て、誰お前(笑) (2017年5月29日 0時) (レス) id: c42c4ca209 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - 胡桃ちゃんとカズ吉みたいな2人もいいな〜あちらの2人ももちろん好きだけど？可愛い後輩って感じで先輩カップルもイロイロ構いたくなっちゃうね。カズ吉のご指導ですが追いついちゃうなきっと。大人な2人も楽しみにしてます！ (2017年5月29日 0時) (レス) id: fffa901499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：◯
| 作成日時：2017年5月19日 8時
