大野190 ページ13
泣き疲れたのか
俺の肩で眠ってしまったニノ。
眠りながらまだ肩を震わせている。
病気になってここまで泣いたのは初めてかもしれない。
家に帰ってベッドまで運んだ。
久々のニノの家。当たり前だけどなにも変わっていない。
寝室のドアを閉めてため息をつく。
翔「どうした？」
大「いや…ニノさみしかったのかなーって。」
翔「うん…。」
お母さんに会ったことでいままで溜め込んだものが溢れてしまったのだろうか。
眠ったニノの手にはまだ手紙が大事そうに握られている。
大「…やっぱ今日俺ニノのそばにいる。」
明日もずっと一緒にいれるけど
今夜は一緒に居たかった。
閉めたドアをもう一度あけて
ベッドのなかのニノの頭を撫でる。
二「ん…りぃだ…」
大「うん。」
起こしてしまったようで慌てて手を引っ込めた。
二「んー…さむいー。おおのさん…一緒ねる…」
目は閉じられたままうわ言のように言うニノ。
大「俺ベッド入るの？」
二「さむいんだもん。」
俺がベッドに入ると胸に顔を埋めてきた。
二「あのね、おれさみしくはないよ。」
大「なに聞こえてたの？」
どうやらさっきの翔君とおれの会話を聞いて居たらしい。
二「聞こえちゃった…。みんながいるからさみしくないよ。今日泣いちゃってごめんね。なんか、悲しくなったの。」
大「うん…」
二「ぎゅって…」
車のなかと同じように抱き寄せると
くふくふと笑って小さく丸まった。
二「あったかいねぇ…！」
ニノにとって、いまのニノにとって必要なのは
俺らなのか
母親なのか家族なのか。
はたまた、一人がいいのか。
いくら考えたってわからない。
でも
二「りぃだー…おやすみ。」
こうしてニノは俺らに甘えてくれている。求めてくれている。
それがニノの答えなのだろうか…
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あかね(プロフ) - 初めまして。読ませて頂きました。自分はこぉいった死をテーマにしたお話は絶対泣いてしまうからちょっと読むのを躊躇った部分もありましたが実際読んだら涙が止まりませんでした。また何回も読みたいとおもいます。 (2017年8月25日 23時) (
レス) id: 236d96a226 (このIDを非表示/違反報告)
かずほ(プロフ) - キラさん» はじめまして。是非読み返してニノが辿った軌跡をもう一度見直してください。かなしいお話ですがメンバーによる愛や絆生きることの意味を感じてくれたら嬉しいです！読んでいただき本当にありがとうございました。 (2015年3月31日 17時) (レス) id: 73fb0cb3dd (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - 初めまして。大好きで読ませて頂いてましたが、唯一この小説だけは見れませんでした。でもハワイ編を読むうちにフィクションなんだ！と勇気を振り絞って読みました。やはり途中から涙が止まらず辛かったですが、でも良い小説でした。また読み直そうと思います。 (2015年3月30日 21時) (レス) id: 8cb466978d (このIDを非表示/違反報告)
かずほ(プロフ) - 和樹さん» ありがとうございます！！大好きなんてうれしすぎます！！他の作品もよんでいただいたなんて…感謝です。 (2015年3月12日 7時) (レス) id: 73fb0cb3dd (このIDを非表示/違反報告)
和樹 - もう、涙が出てきます。やっぱり大好きです。ほかの作品も大好きです。 (2015年3月11日 21時) (レス) id: 6c85079da4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かずほ
| 作成日時：2015年1月4日 10時
