First Love (ページ12)

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今から、メンバーに会ってもらえませんか

紫耀の発した言葉を頭で復唱する。

『メンバーって、King&Princeの？』

紫耀
うん

『なんで急に…』

紫耀
幼馴染と一緒にいるって言ったら、会いたいって…

『でも私…』

紫耀
断ってくれてぜんっぜんいいから！！！

『え』

紫耀
俺がAの話たまにしてたから、あいつらが会いたがってるだけ

そう、なんだ…

だからメンバーの皆さんはなんとなく私のことを知ってくださってるのか。

『…いいよ』

紫耀
え…

『私も、お会いしたい』

紫耀
いいの？断ってもいいんだよ、A

『気遣ってるとかじゃないから、大丈夫だよ』

紫耀と同じグループのメンバー。

私が知らない紫耀を見れるんじゃないか、知れるんじゃないか

なんとなくそんな気がして。

『私も紫耀がどんな人達とお仕事してるのか知りたいから』

紫耀
うるさいけど悪い奴らじゃないから、安心して

『うん、楽しみ』

私の返事を聞いた紫耀は、じゃあ海人に連絡するわ、と言ってスマホを開く。

King&Princeのメンバーって、こないだ学校に来てた方々だよね…

あぁ、ちゃんとお会いする前にテレビしっかり観ておけば良かった…

せめて顔とお名前は一致させてないと失礼では…

今更一人で悶々と頭を抱えていると、電話を終えたらしい紫耀が私の肩を叩く。

紫耀
ごめんお待たせ…どうかした？

『い、いやっ、大丈夫！』

紫耀
そう…？

『うん全然！』

紫耀
全員仕事が終わるのが19時くらいらしくて、そこから合流して夜ご飯一緒に食べようってなってるんだけどいい？

『うん！』

紫耀
じゃあそれまで2人で買い物してよう

『そうだね、紫耀お会計してこなくていいの？』

手に持ったままだったサングラスを指差す。

紫耀
あ、そうだった！ごめん今から行ってくる！

分かりやすいくらいハッ！としてレジへ向かう紫耀に思わず笑いがこみ上げた。

すぐ表情に出るのも相変わらずだなんて思いながら、わたしはお会計を待った。