可愛い可愛い俺の弟 (ページ10)

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◆□◆ kazu ページ10

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翔さんの心地いい声が聞こえてくる

凄く気持ちいい

ゆっくり瞼を上げると俺の顔を覗き込む翔さんと目が合う

朝日が差し込むこの部屋はなんだかキラキラしてて

翔さんの綺麗な瞳がさらにキラキラ輝いて見えて、寝起きの俺には眩しいくらいだ

目が合った翔さんは優しく俺に微笑みかけるんだ
それがあまりにも美しいから見惚れてしまう

そのままそっと髪を撫でてくれて、
「朝ごはん作ったんだ、一緒に食べよう？」
と言って微笑み、部屋を出て行った

リビングの方からは机に食器を並べる音が聞こえる
味噌汁のいい匂いもする

寝室を出てリビングに行くと、ベランダで揺れる洗濯物が見える

もう洗濯も済ませたのか⁇
それくらい俺がやろうと思っていたのに

どうやら翔さんはかなりの完璧主義者の様だ

俺が何も言わずにベランダを見つめているのをみて翔さんは笑った

「どうかした？ほら、冷めちゃうよ？」

そう言って俺を座らせた

「よし、いただきますっ」

翔さんに合わせていただきますと言って改めて朝食をみて驚く

『翔さん...朝からこんなに作ってくれたの⁇』

翔さんを見つめると初めはキョトンとしていたけどすぐ微笑んだ

「これくらい当たり前だろ⁇口に合わなかったらごめんな？」

『ありがとう...凄く美味しいよ』

あれ？俺ってこんなキャラだっけ？
いつもの憎まれ口叩く俺は？
素直じゃ無い俺は？
生意気な俺は？

翔さんの前じゃ、素直になってしまうんだ
でも、素直な俺も悪くない
むしろ心地いいくらいだ
朝から幸せな気持ちで満たされる

「そういえば和くん、朝何時までに学校に入ればいいの？」

口いっぱいに頬張りながら聞いてくる翔さんはなんだか子どもっぽくて可愛かった

『ふふ、えっと...8:30までに入れば大丈夫ですよ？』

なんでこんなこと聞くんだろ？なんて思いながら答え、俺も朝食を頬張る

うん。やっぱり美味しいな...

「そうか、じゃ8:00前くらいには家出るから準備しとけよ？」

思わず箸が止まる

『えっ...?それじゃ学校間に合わないよ⁈ここからだと前より遠いし...』

「問題無いって、俺が学校まで送ってくから』

爽やかに微笑んでくれる翔さんが本当に眩しいよ...

『いやっ！それは迷惑かけるし...』

「俺もそのまま大学向かうから大丈夫だって」

『でもっ...』

「お兄ちゃんの言うこと聞きなさい♪」

ニコニコしてる翔さんに甘えさせてもらう事にした

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