可愛い可愛い俺の弟 (ページ7)

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◆□◆ kazu ページ7

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翔さんが優しく髪を乾かしてくれるのが、なんだか凄く気持ち良くて

昔、俺がまだ小さかった頃、母さんにこんな風に髪を乾かしてもらったなぁなんて、思い出してしまった

気持ち良くて、段々ウトウトして来て

夕飯の前に寝ちゃったのにまた眠くて

必死に起きようとするんだけど瞼は勝手に降りてくる

...幸せだな...

結局睡魔には勝てず、そのまま眠ってしまった

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目が覚めると周りは間接照明だけついてて、俺はベットに寝かされていた

『んぅ...』

周りを見渡しても翔さんの姿はどこにも無い

『翔さん...?』

小さい頃、母さんが事故にあった夜を思い出して、すごく怖くなった

あの日、母さんは中々帰ってこなくて、

ずっとずっと帰りを待ってたんだ

でも、まだ帰ってこなくて

寝て起きたら帰ってくるかもなんて思って

何度も寝たり起きたりを繰り返した

結局母さんは2度と戻らぬ人となってしまったんだ。

思い出したら余計に怖くなってベットから降りて部屋を探し回った

『翔さん...どこ...?』

あまりにも小さく震えた声に自分でもびっくりした

泣きそうになったその時、風呂場の方から音が聞こえて走って音のする方へ行った

すると風呂上がりの翔さんを発見した

走った勢いのまま、翔さんに抱きついた

「えっ⁈和くん⁈」驚いた顔をして抱き留めて俺を見つめてきたから背中に回した腕に力を入れてギュッと抱きついた

『一人にしないでっ...//』

涙が溢れるのを必死に堪えて見つめて述べ、すぐに翔さんの男らしい胸板に顔を埋めた
ボディソープの香りがふわっとして、
俺、男なのにドキッとしちゃった

「大丈夫だよ？一緒にいるから」
俺を抱き上げ、お姫様抱っこしてきた

『ちょっ、翔さんっ！降ろして下さいっ//』

男の癖にお姫様抱っこされるなんて恥ずかしくて少し抵抗してみたけど、全然効かなくて、

仕方なく、仕方なくね？
翔さんの首に腕を絡ませて大人しくした

すると、すごく嬉しそうな顔をするからなんだかくすぐったい

またベットに寝かされて翔さんは優しく微笑みながら頭を撫でてくれた

そして服を着てから俺のそばにきて

「和くんが寝るまで、お兄ちゃんがそばに居てあげるよ」

なんて言うから、思わずクスッと笑ったけど、本当は凄く嬉しくて、

今までこんなに甘やかしてくれた人なんていなかったから少し照れ隠しに背を向けて

『おやすみなさい、お兄ちゃん...//』

って、ガラにもなく言ってみた