可愛い可愛い俺の弟 (ページ17)

今日:21 hit、昨日:1 hit、合計:27,095 hit

□◆□ sho ページ17

.

バイトが終わり、急いでバイクに跨る

予定より早く着けば、和の部活やってる姿が見れるかもしれないって思ったから

それに、早く智くんと会うことも話したいから

智くんと話し合った結果、今度の土曜日の智くんの個展が開かれる日に、作品を一緒に見に行って、その後智くんと俺たちの3人でご飯に行くことにした

智くんも和と仲良くなったらいいなぁ

だってあの2人が並んだら、見てるだけで癒されそうだし！

中学校の近くのコンビニにバイクをとめて、歩いて中学校のグラウンドが見える方へ向かう

元気の良い掛け声が聞こえてくる

なんだか懐かしい気持ちになる
俺にもこんな頃があったなぁなんてね、笑

よく見るとバッターボックスに小柄な男の子が立つ

あ、和だ、
今まで見たことない真剣な眼差しに愛おしいという気持ちが溢れた

和が思いっきりバットを振ると、ボールは遠くへ弧を描いて飛んでいく

ボールに目を奪われてる間に和は三塁を走り抜け、滑り込んで行った

和が嬉しそうに笑って起き上がった

暫くすると片付けが始まり、俺は門の方へまわった

10分程経った後、制服に着替えた和が何人かの友達と出てきた

俺の視線に気がついて驚いてるのが可愛いな

思わず微笑んで片手を上げて手を振った

友達に何か話してるなと思ってたら、俺に駆け寄って来た

俺は、腕を広げて抱き寄せた

「おかえり、和」

『ちょっ！翔さんっ//離れてくださいっ//』

「なんでだよー笑」

『翔さんのこと、友達には近所のお兄さんって言ってあるから！近所のお兄さんはこんなことしないでしょう？笑』

「そうか、それはそうだな、笑」

ゆっくり腕を解いて鞄を持ってあげる
だって、疲れてるでしょう？

『自分で持てますよ？』

「いーから、ほら、乗って？」

朝の様にヘルメットを渡してバイクに跨る
和も朝の様に後ろに乗り、俺の腰に抱き着く
汗が冷えて寒いのか、朝よりギュッとくっついてる気がする

俺は嬉しいんだけどね

さぁ、家に着いたら夕飯作って
智くんの事を話そう

.