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あのあと、ﾘﾘｰさんはめっちゃくちゃ河井さんに怒られてたけど、全然平気な顔してて、この人に感情はないんやろかと思うほど。
冗談なのもわかってるけど、河井さんの怒りようすごかったな…。
その怒りはご飯を食べにきた今も治まっていないようで…
河井「…はあ…、ほんま、ﾘﾘｰになんかされたらすぐ言ってや」
『そんな人じゃないですよ。河井さんが一番分かってるでしょ』
河井「……Aのこととなると別やから、あいつは」
『ははっ、…ﾘﾘｰさん今彼女いないらしいんで、河井さんにヤキモチ妬いたんとちゃいます？』
河井「そういうことちゃうねんなあ…」
納得がいってない顔で、ハイボールをぐいっと飲み干す。
おかわりは、と聞く前に「なんか頼むか？」なんて聞いてくれるから、いつも敵わない。
『あー、じゃあ、お酒飲みたいなー…』
河井「却下」
『ええー！！！！』
河井「この後、Aんち行くねんで？……酔うてるお前と一緒に過ごすとか…色々無理やわ…」
『えっ、あ、まあ、……介抱めんどくさいですもんね…』
河井「………そういうことにしといて」
これまた納得いってなさそうな顔の河井さん。
『今日はホテル取らなかったんですか？』
河井「や、ほら、…それはあれやん…一緒にあれやん……」
珍しくごもごもと言い淀む姿を見て、思わず笑ってしまう。
河井「なに笑ってんねん！」
『いや、家来てもらえたらその分長く一緒にいれますし、私は嬉しいですけど……河井さんもそういうことかなあって、…一緒かなあって思ったらなんか…笑えました』
河井「そら、東京と大阪でなかなか会われへんからな…」
『河井さんっていつもさらっとカッコいいこと言うのに、こういう時照れてもごもごしますよね。なんかそれが、面白くて』
河井「……しゃあないやろ、…俺かてAと付き合えたん嬉しいし、未だに実感ないねんから」
『え！？まだないんですか！？』
付き合いだしてもうすぐ３ヶ月ほど経つだろうか。
会う頻度こそ少ないものの、連絡は頻繁に取っている。
予定が合えば出かけたりもしているし、流石に実感しているのだけど…。
河井「ないやろ。…恋人らしいこと全然できてへんしな。」
『え、そうですか？』
河井「………じゃあ聞くけど、いつまで��河井さん��って呼ぶ気なん？」
『えっ、あー、えーっと…』
そこかあ。
そこ突かれると痛いなあ…。
・・・
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作者名：KaZu | 作成日時：2022年1月4日 23時
