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・・・
『でも私なら大丈夫ですよ！別に今のところなにもされてないですし！』
山名「そうは言ってもな…」
『お二人もこれからお仕事でしょう？』
山名「そうやけど…」
秋山「なんかあったらすぐ言うんやで？」
『はい！ありがとうございます。』
河井さん、…気にするだろうなあ。
でもほんとになにも起こってないし、
なにも起きてないことを騒いでもしょうがない。
「姫川さーん、これ外に出してきてもらっていいー？」
『はーい！！すぐ行きますー！』
今は仕事仕事！
わー、意外と重いな…これ…。
『よいしょっと』
ふう…やっと運べたわ…
「あの…」
『はい？なんでしょう？』
「姫川Aさんですか…？」
『はい、そうですけど…』
「河井さんとどういう関係なんですか？」
『は？』
「河井さんと仲いいからって調子乗らないでください」
『え、ちょっと…』
待ってください、という前に去って行ってしまった。
これって…意外とやばいのでは…？
突然のことに呆然と立ち尽くしていると、スマホが着信を知らせる。
『もしもし、お疲れ様です』
河井「大丈夫か！？」
『…あ、河井さん』
ふと、今あった出来ことを話そうとして、やめた。
河井さんの事だから、自分のせいだと、自分を責めるはず。
………そんな気持ちにさせたくない…。
『河井さんこそ大丈夫ですか？…なんかすみません、私のせいで』
河井「いや、俺こそ、もっと気を付けておくべきやった…」
『私は全然なんともないのでお気になさらず！』
多分、河井さんに被害が行くことはほぼない。
ってことは、私が、我慢すれば。
『だから気兼ねなく、お仕事してください』
河井「……悪いな…。今日は東京で仕事やから、次大阪行くときは連絡する」
ばれなければ、大丈夫。
我慢するのは、慣れてるから。
『ははっ、別に大丈夫ですってー』
河井「…俺がしたいから、するわ」
『え、あ、…はい…？』
河井「じゃあ、また連絡する」
なんて言って切られたスマホ。
劇場の人からは大丈夫？と声を掛けられる。
そう言われるほど不安になってくるから、
笑顔で、大丈夫ですって答えることにした。
その日の記憶はあまりない。
忘れるようにひたすら仕事をした。
気づいたら、家に着いていた。
大丈夫。私なら大丈夫。
どうせそのうちこんな話は忘れられる。
それまでの我慢…やんな…？
・・・
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作者名：KaZu | 作成日時：2021年4月26日 23時
