出会いと始まり

第１８話 ページ21

エ「出口がなけりゃ、作るまでよ‼
来いっ！」グイッ

「…ぇ？きゃぁ⁈」

教主「何をしておる！追え！」

後ろから教主様の声が聞こえた
私達のことを教団を陥れる異教徒だと言い、
早く捕まえるように言っている
早く捕まえるように言っている

男1「こっちだ！」

男2「止まれ、そこの者！」

「…っ」

教主様の言いなりになっている彼らを見て
唇を噛みしめる

私のことではない
けれど、教主様の言ったことは"絶対"

それが私には憎らしかった…

男2「ほら、ボウズ
丸腰でこの人数相手にする気かい？」

男1「ケガしないうちにおとなしく捕まり…」

エ「ちょっと下がってろ」

「ぇ？」

エドワードさんは
そう言うと笑いながら両手を合わせ
己の機械鎧の右手を左手で触れると…

男1・2「え」

腕の形をしていたはずの機械鎧は
鎌の刃のようなものに変わり
エドワードさんの笑みは"黒い笑み"へと変わっていた

男3「ひーーーーーー〜っ‼」

何というか、
彼の方が悪役にあってる気がする……

男4「くっ…、手強いぞ！子供だからと言って油断するな！」

ア「はい、邪魔ーー」←あしげ

「…ごめんなさい」

彼らは、私の先を走る
私は、一度後ろを振り返り
何だかとても、いたたまれなくなり一度謝罪をする

そしてまた、彼らの後を追う

男4「しどい…」

そんな声が聞こえた気もするが
今の私は…

いや、今"も"私は捕まってはいけない
見つかってはいけないのだ

どれくらい走っただろうか

エ「お？」

エドワードさんはある一室を見て、足を止める

エ「この部屋は…？」

「ここは放送室です」

ロ「教主様がラジオで教義をする…」

最近来たばかりの私でも、ここには何度か来ている

エ「ほほーーう」

ア「(あ、なんかいやらしい事かんがえてる)」

「何か思いついたのですか？」

エ「まぁな…。あっ、そうだ
アンタはロゼと一緒にあるといな」

「…は、はぃ」

ここを出たら、すぐにでも違う場所に行こうと思っていたのだけれど…

「…ムリそう、ですね」

なるべく早く、ここから離れたいのに
騒ぎが起きれば彼らもくるかもしれない…

何より、国家錬金術師がいるのだから
何かの命令でここにいる可能性が高い

私は"まだ"見つかるわけにはいかないんです
私は"まだ"自由でいたい

ただのワガママなのは承知の上で
行動しているのだから

だからどうか…
"まだ"私を見つけないで









私には知らなくてはならないことが
"あるはず"だから…

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