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その場にいてもたってもいられず、弾かれたように部屋を出る。
床に落ちていた服に足を取られたが、そんな事には気にも留めずに玄関まで向かう。
勢い余って玄関にぶつかり、閉めていた鍵を急いで開ける。
ドアの音を大きく鳴らして、裸足のまま外へ飛び出した。
・
「嘘…なんで…」
走ったせいで、息が苦しい。
けれどそれ以上に胸が痛んだ。
彼女が家にいない。
どれだけインターホンを鳴らそうが、呼びかけようが中から返事はない。
本当に留守なのか、居留守をつかわれているのか。
それが分からなくて今にも気を失いそうなほどに不安だった。
何処か探しに行ったほうがいいのか、それを考えるけれど彼女の行動を全把握しているわけではない。
(彼女のスケジュール、全部聞いておくべきだった)
(彼女が行く店を全部探していけばいいのか)
(でも、すれ違いになったら)
(家で待っているほうが賢明なのではないか)
もう一度連絡を入れようとスマホを探すが、ベッドの上に放り投げたことを思い出す。
冷や汗が噴き出して、パニックになった頭が一時停止した。
「………何処に、いるの…」
真っ白な頭でぽつり呟くと、後ろから恐る恐るにおれの名を呼ぶ彼女の声が聞こえた。
「！！！！」
振り向くと、片手にスーパーの袋、もう片方にはオシャレな紙袋を握っている彼女の姿があった。
君はおれの全身を見ると、その袋を手から落とした。
「Aちゃん…!!」
崩れそうになるのを耐えながら、彼女に駆け寄って抱き着く。
驚いた君は一歩下がり、戸惑いを隠せないままにおれを見た。
そのあと、ゆっくりと背中に君の手が添えられる。
「…っ」
彼女の姿を見て
彼女の声を聴いて
彼女の体温を感じて、少しだけ緊張が緩む。
「良かった、良かった…っ君に会えて」
「君と全然連絡つかなくて、不安になって家に来たら家にもいなくて」
「もう、今度こそ駄目かと思った、もう、君に会えないのかと思った」
「……っ怖かった…」
手の震えを誤魔化すように、彼女の背の服を握った。
「ねえ、君はおれを捨てようと思ってる?」
「おれなんかいらないって、必要ないって、傍にいてほしくないって、思ってる?」
縋るように聞くと、君は首を横にふった。
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林檎麻(プロフ) - お久しぶりです...!!リクエスト受け取ってくれてありがとうございます..!!とっても満足しました!! (2017年11月7日 23時) (
レス) id: 5f64ee0b75 (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - ミユティさん» こちらこそありがとうございました！これからも彼に振り回されてやってください(笑 (2017年11月6日 22時) (レス) id: ccdc96260d (このIDを非表示/違反報告)
ミユティ(プロフ) - 久々の小見川くん、とても良かったです!!!!!良く考えたら小見川君のリクエストはこれで二回目ですね笑リクエストに答えて下さり本当にありがとうございます！ (2017年11月6日 21時) (レス) id: ffac928163 (このIDを非表示/違反報告)
ももか(プロフ) - 不雲綺さん» そうだったんですか、全然大丈夫です！これからも更新頑張ってくださいね (2017年11月3日 22時) (レス) id: fd489c71d0 (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - ももかさん» 申し訳ありません。この作品は今リクエストいただいてるものを書き終えたら更新を一時停止する予定でして…リクエストは受け付けておりません。説明文にリクエスト中止と表記しておらず、申し訳ありませんでした。 (2017年11月2日 18時) (レス) id: d72d593e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：不雲綺
| 作成日時：2017年8月29日 17時
