そのはち。 ページ9
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「37度…38度近ぇのう…よぅ風邪引いとらん言えたもんじゃ」
ピー、と音がなった体温計を見て
直人さんは呆れた顔を見せた
「だ、だってだるくも何も…!!」
「へーへー、言い訳はいいっちゃ」
「い、言い訳じゃ…てか直人さんもタオルで拭いてください!!」
「まだ君のが終わっちょらん」
そう言って、濡れた体をこちらに向ける
いや、貴方が濡れてたら私を拭いてもしょうがな――
「もご…っ」
瞬間、タオルで顔を包まれる
そしてタオルは頭に移動
髪の毛を拭いてくれるようだ
けれど
またこの人、強引にやるから…
「うおっ」
わしゃわしゃと…
いや、ぐしゃぐしゃでしょ、これぇっ!!
この間にぶちぶちっと絶対髪の毛抜けてるから…!!!
「ジッとしちょれ」
「アンタが揺らしてんでしょうが…っ!!」
そして拭き終われば
「ｶｶｯぼさぼさじゃねぇ…」
「なにすん…ｺﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…っあーもう」
「布団行っちょれ、お粥作って薬と一緒に持ってっちゃる」
背中を押された
渋々だが、少しふらつきながら部屋へ行きベッドにもぐる
あー不安だ
いろいろと不安だ。
あの人…晩ご飯はどうするのだろうか
ちゃんとお風呂入るだろうか、髪の毛とか濡れたままにしないだろうか
皿洗いくらいしてくれるかな…
あと――…
…――って
不安な事ばっかで寝れやしない!!!!
ガバッと起き上がってあたりをきょろきょろする
するとタイミングよく
「なんじゃ、寝てなかったんか」
直人さんが入ってきた。
「え…あ、あぁはい」
「ほれ」
「？…うひゃ…っ!!」
お粥を机に置いてから、乱暴に私のおでこにくっつけたのは
「ひ、冷えピタ…?」
「間抜けな声じゃったねぇ」
「い、いきなりはズル――!?…あっつ…っ!?」
今度はまた乱暴に、お粥をすくったスプーンを私の口に入れた
「我慢じゃ」
「もう少し冷ましてからでも…っ」
「ん、口開けろ」
「人の話を…っ」
駄目だ、聞いちゃいねえ
この人には、病人とか関係ないらしい
ものすっごく乱暴なんですが…?
そしてお粥を食べ終わると
「薬は飲まなくても直ります」
「飲め」
「やーでーすー」
ぐいぐいと、こちらに押し付けられる薬は
粉薬
…粉は嫌いだぁ…。
「口移しでも、ええんじゃけど?」
「普通に飲みますので大丈夫です」
…この人はさらりと変な事を言いやがる…。
心臓に悪いよ…。
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みたらし団子(プロフ) - はじめまして、一言だけでいいので言わせてください。「なにこの作品神か？いや神だ(真顔）」ホンマにありがとうござきます。嘉神さん好きです(真顔）ホンマにあざますｯ！！！！ (2017年2月12日 1時) (
レス) id: 5b283a77b6 (このIDを非表示/違反報告)
きなこむし - 久しぶりに伺ったら…。完結おめでとうございます！一気に読ませて頂きました。ドキドキしっぱなしで、素敵なお話を有り難うございました。また次のお話も楽しみにしていますね♪ (2015年6月2日 21時) (携帯から) (レス) id: fe331a638e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 藍火さん» ありがとうございます！好きだなんて嬉しすぎます(^^*)次の作品も頑張らせていただきます！ (2015年5月11日 1時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
藍火 - 最後までドキドキでした！不雲綺さんの作る作品は、ほんとに好きです！次の作品も頑張ってください！ (2015年5月11日 1時) (レス) id: 38291bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 猫缶さん» こちらこそありがとうございました＾＾次の作品、なるべく早く作ろうと思います！ (2015年5月10日 20時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：不雲綺
| 作成日時：2014年11月20日 19時
