そのさんじゅうよん。 ページ36
さて、と
直人さんの事を気にしつつ、布団に入ろうとすると
ノックもされずに部屋のドアが開く。
「…直人さん?」
驚いて、振り向くと
ふらふらした足取りで、その空いたドアから直人さんが入ってきた
…くっ、慌てるな私。
先程のキスの事は一旦頭の隅に…一生頭の隅に追いやっておけ
…忘れるなんてできないから隅にやっておけ…!!
「どう、どうし…たんですか」
乱れた髪の隙間から、じろりと私を睨むと
「…」
小さく口を開いて何か喋った。
だが
あまりにも小さすぎて、それは聞き取れず
「…なんで、すか?」
そう聞き返した
…てか
…いつもに増して目つきが悪いな…。
眠いからだろうか。
結構一緒にいますけど、睨まれるのはまだ怖いです。
そう思った瞬間
直人さんが口を押えて、私の肩に手を置き凭れてきた。
「な、直人さん…?」
その行動に、恥じらいは徐々に消え
不安と疑問が募っていく
「どうしたんですか…」
そこまで言って、あることを思い出す。
…ずっと前も、お酒飲んで直人さん……
体調崩し…っ
…ああ、なるほど。
「悪酔いですか…」
先ほど言った言葉は、気持ち悪いか、頭が痛いとかそんな具合だろう。
キスの恥じらいは何処へやら
…少し呆れてしまった。
でも、なんかちょっとホッとした。
理由はよく分からないけど。
「直人さん、もう寝ましょう」
「……」
「…あの、すいません。もう少し大きな声で…」
直人さんの声を聞き取ろうと
顔を近づけると
バチリと目が合う。
…っ。
どくんとなった心臓をおさえ
なるべくいつも通りを装い、直人さんの声をきく
「…寝るち云うても」
「…はい」
「頭痛が、ひどいけぇのぅ。…寝るに寝れん」
「…薬飲みましょう」
そのドキドキを隠すためか
変に早口だし
怒ってるような口調に。
「…薬、この間きらしたじゃろ」
「えっ」
い、いつ薬なくなったんですか
覚えてませんよ
…私が風邪引いた時の薬はあれ、違うやつ…?
…それを言う前に、直人さんがまた苦しそうな顔をする。
「…とりあえず自室戻って、布団入ってください」
私も行きますから。
と、年上の人に対して言わないような言葉を吐く
珍しくお酒を飲んだと思ったら
…変な行動に出るし、悪酔いするし
…落ち着けな…
いや、落ち着けないのは今日に限らないか
――
嘉神さんがお酒弱い(?)のは私の妄想です。(大事
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みたらし団子(プロフ) - はじめまして、一言だけでいいので言わせてください。「なにこの作品神か？いや神だ(真顔）」ホンマにありがとうござきます。嘉神さん好きです(真顔）ホンマにあざますｯ！！！！ (2017年2月12日 1時) (
レス) id: 5b283a77b6 (このIDを非表示/違反報告)
きなこむし - 久しぶりに伺ったら…。完結おめでとうございます！一気に読ませて頂きました。ドキドキしっぱなしで、素敵なお話を有り難うございました。また次のお話も楽しみにしていますね♪ (2015年6月2日 21時) (携帯から) (レス) id: fe331a638e (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 藍火さん» ありがとうございます！好きだなんて嬉しすぎます(^^*)次の作品も頑張らせていただきます！ (2015年5月11日 1時) (レス) id: 3c3d70d76d (このIDを非表示/違反報告)
藍火 - 最後までドキドキでした！不雲綺さんの作る作品は、ほんとに好きです！次の作品も頑張ってください！ (2015年5月11日 1時) (レス) id: 38291bbf85 (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - 猫缶さん» こちらこそありがとうございました＾＾次の作品、なるべく早く作ろうと思います！ (2015年5月10日 20時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：不雲綺
| 作成日時：2014年11月20日 19時
