[短編集]＿一日一笑顔...弐...＿[曇天に笑う]

安倍―…私の前じゃあ((ブルーベリー様リク) ページ5

「A、私は今とてつもなく暇だ」


「残念ながら隊長。私は大忙しでございます」



いつもの椅子に座りながらくつろいでる隊長。


そのすぐ傍で私は書類やらなんやらに目を通しているところ。



「それの期限はいつだ」


「一週間後」


「では構え」


「大忙しと言いました」


「一週間後など、まだ先だろう」



この人、本当自分の言う事は貫こうとする。


そして何故自信満々で話す。


・・・そういう所が、格好いいのだけれど。



「一週間でも、早めに出しておいた方が良いでしょう」


「隊長の命令を無視するのか」


「こんな時にそれを使わんでください」



まったく。


と書類を集めて、半分を隊長に差し出す。



「・・・なんだ」


「お暇なら、お手伝い願います」


「断る」


「じゃあ静かにしていただきたい」


「貴様は本当私に冷たいな」


「皆平等に接しております」



どうせ断られることくらい分かっていたので、自分で目を通す。


・・というか、平等じゃないんですよ。


アンタだけ特別。



「私にはそうは見えんがな」


「そうですか」


「他の隊員にはもう少し微笑んでいるだろう」


「記憶にございません」



・・・自覚くらいありますよ。


変なこと口走ったら嫌じゃないですか。


好きすぎてどうしようもないんです。


・・・アンタの構ってアピールとか、嬉しくってワザと無視しちゃうくらいなんですから。



「・・・この書類。全部見終わってサインやらも終わってます」


「・・・」


「渡されて一週間、後は一週間以内に提出するだけです。」



普通の犲は書類？とかしないのだろうけど、私はする。


理由とか、よくわかんないけど。



「貴様は私で遊んで楽しいか」


「遊んでなどいません」



そう言って書類を整理して隊長の机の前まで行く



「で、暇人の隊長さん。私に何か用でもありますか?」


「用などない。お前に構ってほしいだけだ」


「・・・存じております」


「だろうな」


「構ってほしいんですよね」


「そうだ」



無駄に素直。


そう少し驚くと、隊長は立ち上がり私に近づいた。



「私は、お前相手ならいつでも構ってほしいと言えるぞ」


「・・・残念ながら、私は言えません」


「A、お前私の事嫌いじゃないだろう」


「・・・ええ」



好きですよ。


・・・口が裂けても言えない。



「私がお前の分まで言ってやろう」


「・・・」




「・・・好きだ」

天火―…強がり(悲恋)((みなつき様リク)→←白子―…独占欲…?(微裏)((苦党様リク)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す