天火―…種族(悲恋)((月華様リク) ページ18
「別に関係ないと思うぜ」
「そうかなぁ」
縁側に二人並んで座る。
天火は大きくなった
声も変わった
無邪気な笑顔だけは変わってないけど。
「でも、無理なんだよなぁ」
「そんな事言うなよ」
私はどうだろう
身長も、声も、心も
何も変わっていない
「だって私、妖狐だよ」
「だから、関係ねえって」
そう、私は妖狐・・・妖怪の仲間だ。
天火とは生きる世界が違う
「そんな顔するな、泣きそうだぞ」
だけど、天火に恋をしてしまった。
・・・幸か不幸か、天火も私の事を好きになってくれた
しかし他の恋人みたいに、一生一緒。とか結婚して子供を産んで・・・とかも無いわけだ
いつか天火は死ぬ。
必ず
私を置いて
「お前の方が俺より子供みたいだなぁ」
「子供だもん」
「はいはい」
「・・・好きにならなきゃよかった」
「うわ、酷い。そんな事言って俺を傷つけるの」
笑いながら言う天火は、傷ついてるように見えない
私も、ふっと笑顔を作って見せるけど
数秒ももたない
すぐに歪んでしまう
「天火は死んじゃう」
「お前を置いて死なねえよ」
「死ぬ、死んじゃうんだ」
「そんなに死ぬ死ぬ連呼しないで・・・」
冗談気味に笑う天火
私の目からは大粒の涙がこぼれ落ちていく
「ずっと一緒に居たい、一緒に過ごしたい。同じように年を取って、同じ喜びや悲しみを分け合って」
「おう」
天火はゆっくり、私を包み込むように抱きしめた。
「ずっと天火の傍に居たかった」
「なんでそんな言い方なんだよ」
「コレ以上一緒に居たら、私が壊れちゃう」
天火の胸に、顔を埋めながら言うと
・・・彼の体が一瞬だけ、固まった
「・・・その言い方、どういう・・・」
「もう無理。一緒に居たい、でもコレ以上一緒に居たらその気持ちが大きくなって」
震える体を押さえながら、必死に言葉をつなげる
「何を仕出かすか分かんないよ、本当に。耐えられないんだ」
零れる涙は、天火の服に滲んでいく
ああ、人間なんかに恋しなきゃよかった。
今更の事。
どれだけ、狐の耳を恨んだって
尻尾を恨んだって
命を恨んだって
変わらない。
どうしようもない
「好きだよ、天火」
「・・・俺も」
優しく、キスをした。
・・・きっと
これでよかったんだ。
もう会わない。
それでいいんだ。
別れのキスを交わして、ようやく離れ離れになった。
空丸・白子―…たまには休憩も((アヤ様リク)→←芦屋―…機嫌直し((神鬼様リク)
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不雲綺(プロフ) - 雪麻さん» こちらこそありがとうございました、甘えん坊になっていたでしょうか、安心しました＾＾いつでもいらしてくださいね (2014年11月28日 18時) (
レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
雪麻 - こたえてくれてありがとうございます！甘えん坊の隊長が見れて良かったです。また、お願いします。頑張って下さい。 (2014年11月28日 18時) (レス) id: b49855bce0 (このIDを非表示/違反報告)
あるみん(プロフ) - ありがとうございます！よろしくお願いします(*^^*) (2014年11月28日 14時) (レス) id: 73e418751c (このIDを非表示/違反報告)
不雲綺(プロフ) - あるみんさん» はじめまして＾＾了解しました、これの続編の参で書かせていただきますね。 (2014年11月28日 14時) (レス) id: 30ec80f3f5 (このIDを非表示/違反報告)
あるみん(プロフ) - はじめまして！この作品が大好きです！リクエストなんですけど、夢主ちゃんが空丸と話している錦ちゃんに嫉妬しているお話を書いてほしいです…！ (2014年11月28日 14時) (レス) id: 73e418751c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：不雲綺
| 作成日時：2014年11月9日 15時
