殺神さんと一緒です。＿[曇天に笑う] (ページ5)

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『３』ページ5

「もご、もごご」

「あー、聞こえん。何を言うとるんじゃ」

そりゃアンタが俺の顔踏んでるからでしょうよ。

あ、そんな事も分からない馬鹿なんですね嘉神さん!!!

「ぷは、もう嘉神さんは大人げない。加減ってものを知らないんですかぁ?」

「しろしい」

「っていうか何処行くんですか、ごーはーんーはあああ!!!!」

立ち上がって、道を戻る嘉神さんを追いかける。

すると、ものすっごく面倒くさそうな…っていつもの事か。

そんな感じの表情で振り返った。

「じゃけぇ、君だけでいってこ―――」

「喚いて泣いてガキのように駄々こねますよ」

「…いつもの君じゃ」

「いえ、俺はもっと大人で…」

…はっ、大人なら…。

「しょうがないですね、じゃあご飯はあとにしましょう」

「なんじゃぁ、その笑み。変に優しさ入れよって」

「俺大人ですから」

「いつまで続くかねェ…」

笑みを浮かべていうと、気持ち悪いと書かれた顔で引かれた。

分かりやすい人だな…。

「…」

ぎゅるる、と音を出したお腹。

急いで手で押さえる

…が、何にも変わりゃしない。

抑えて空腹が満たされるんなら、駄々こねてねえよ。

「…もう限界かね」

「やっぱり俺子供でいいんでご飯しましょうご飯!!!!!」

「一分もなかったのぅ」

「お腹すきましたうああああ!!!!」

腹から声を出すと、すぐ傍にいた鳥たちがぶわわっと飛んで行った

嘉神さんはあくまで呆れ顔

「腹減った腹減った腹減った」

本当に子どものようにして、嘉神さんを困らせる。

その嫌そうな顔サイコー!!

他人の不幸は蜜の味!!!

「あーもうなんじゃ、飯食いについてったら黙るんか」

「黙ります、5分間喋りません」

「…」

「え、5分じゃ不満ですか!?」

「不満に決まっちょるじゃろうが、なんでもええ、さっさといくっちゃ」

やったね、成功！とガッツポーズをして嘉神さんの背中をルンルン気分で追いかける。

一方の嘉神さんは疲れ切ったかのように猫背。

「子供の子守りは大変じゃ…」

「嘉神さんそこ段差」

「分かっちょるわ」

「てか着いてっても別にいいじゃないですかぁ、いつでも嘉神さんを守る刃になれますよ?俺」

「僕の身は自分で守れるっちゃ」

ぶぅ、と頬を膨らませていると嘉神さんは立ち止まった

「どうしましたぁ?もう体力切れですかぁ?」

「あー、君」

「なんです?」

「警察じゃ、退かしにいかんとねぇ…って」