殺神さんと一緒です。＿[曇天に笑う] (ページ21)

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『１９』ページ21

「そんなに気になりますぅ?」

「早ぅ言え」

「あっはは、はいはい」

睨みつけられながら、指を折りながら数えていく

「一つ、俺には居場所がないから

二つ、嘉神さん以外に関心が、興味がないから

三つ、世界を変えてくれた恩人だから

四つ、嘉神さんいじりが楽しいから

五つ、嘉神さんが俺のすべて、世界だから

六つ、嘉神さんがいないと世界が白黒だから

七つ、…俺には貴方しかいないから

というか、他入りません。嘉神さんさえいれば俺の人生楽しいですから」

どうです?言いましたよ?

とにっこり笑う

が

嘉神さんは気味悪そうに笑っていた

…さっきも思いましたけど

「なんで、そんな目で見るんです?」

あは、まさか同性愛者とか思ってます?

違いますよ、兄とか父親的な感覚。もしかしたら友人かもしれないけど。

…ねえ

ねえねえねえねえ

「…何か言ってくださいよ?」

そんな目で

嫌そうな目で

嫌悪に満ちた目で見られたら

作り笑いすら、難しいじゃないですか

「…殺しますか?」

「あ?…なんじゃいきなり」

「気持ち悪いから殺しますか?生贄だったから殺しますか?うざいから殺しますか?」

あぁでも、貴方がいなくなるなら殺された方がいいのかなぁ

だってさ

嘉神さんいないと俺の人生本当白黒で歪んでて何にも認識できないんだもん

そんな世界嫌でしょ。

「親みたいに見捨てるんですか」

「…そねぇ発言は卑怯じゃろう」

嘉神さんもなんか親を嫌ってて、愛されてなかったって発言をしてた

もしかして、同情しましたぁ?

…なんちゃって。

「いらないから、見捨てるんですか」

「…もうええっちゃ。ついてくるんなら勝手にしろ」

「嘉神さん」

そんなん駄目

許さない

あんな目で見といて

途中で折れるなんて、俺は、許さないです

「今ここではっきりしてください」

「唐突なんやめたらどうなんじゃ。用件をはっきり言ってくれんと」

「…俺が邪魔なら殺してください。今ここで」

「…君の頭ン中は狂っとるんか」

ｶｯ、と笑うも、目が笑ってない

俺だって今は笑ってない

「心を許せた人に、見捨てられるくらいなら俺は死にます」

覚悟はありますよ

希望が無くなった世界に絶望はありませんから

「ああ」

短刀を取り出して、それを見つめる

「俺って本当依存してるんですね?」

「…知らん」