殺神さんと一緒です。＿[曇天に笑う] (ページ3)

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『１』ページ3

「かっがっみっさーんっ!!!」

「…」

嘉神さんは、早足で俺の前を歩く。

けれど、俺の方が歩幅が大きいので(笑)簡単…ではないけれど少し経てば追いついた。

…まあ俺は駆け足でしたけどね!!

「なんで逃げるんですかー」

「君の傍にいるんが嫌じゃけぇ逃げとるんじゃ」

「凄いハッキリ言いましたね」

俺は笑顔を崩さずに、後ろを歩く

本当に嫌らしく、俺がペースを上げるのに対して嘉神さんもペースを上げた

…じきに、嘉神さんの息が上がる

「どーしました嘉神さん」

ニコニコしながら、ワザと問うと

キッとこちらを睨んだ

…もう慣れっこだけど。

「しろしい、君はさっさと一人で歩いていけばいいっちゃ」

「えー、嘉神さんいないとつまんないですよ!!」

「あ?」

「他にいじる人がいないじゃないですか!!」

キラキラしているであろう顔を向けると、嘉神さんは物スッゴイ引いているような顔をした

「あ、担ぎましょうか(笑)」

「君、相当殺されたいらしいねェ?」

「俺まだ死にたくないですー」

と、口では冷静でいるが

流石に飛んでくる百々目鮫を避けるので実際は冷静なんかじゃない

「ええ加減にせえよ」

「え、何をです?」

ワザとキョトンとして見せると、呆れられたのか

俺の言葉を無視し、溜息を吐いて前を歩き始めた

酷いなぁ、と小さくつぶやくと嘉神さんを追っかける

「待ってくださいよー」

「僕は一人で行きたいんじゃけど、それが分からんかいね」

「一人で行きたがってるからこそ俺がついていくんじゃないすか」

「…僕の邪魔しちょるわけか」

「よくわかりましたね嘉神さん!!!??」

驚きの声をあげると、嘉神さんは俺の頭をひっぱたいた

…問題なのは、叩かれたことではない

「…お、俺の頭届くんですか…おぶぅっ!!」

そう、嘉神さんの身長でよく俺の頭に…ッて痛いいいい!!!

またまた嘉神さんの手により、驚きの声は痛さで掻き消された。

百々目鮫で勢いよく殴るとか…刃物がこちらに向いてたら俺即死ですよ

「年上だからって何してもいいわけじゃないんですよ！大人げない!!」

「君にかまっちょる時点で僕はもう子供じゃ。そねぇ暇人じゃねぇ言うとるのに」

「あはは、そんなの初耳でぅぐ」

「君の耳には入っちょらんかったかねぇ?」

「嘉神さーん、百々目鮫退かしてくださーい」

嘉神さんは俺に死ねと言っているようだ(気にしない