夢の扉が開いたようです

door 7 ページ7

〜としみつside〜




「なかなか髪色オレンジっていなくね？」




「今日朝から探してるのにまだ2人しか見かけてないしね〜」




俺たちはとある企画で北海道に来ていて、ついでに《髪色がオレンジの視聴者さんはてつやが一番好き説》という企画もやることになり、朝からてつや、虫さん、俺の3人で探し回っていた




「てかめっちゃ暑ぃ！」




「そろそろ休憩しよ〜？あそこにカフェあるじゃん」




としみつと虫眼鏡に促され、近くにあったカフェに立ち寄ることになった




カフェに入ると奥の方の席にオレンジ色の髪が見えた




「ねぇ虫さん、あれ…」




「あ、ほんとだ。とりあえず視聴者さんか確認してこないと。僕は一応撮影していいか店員さんに聞いてくる」




「了解」




「なになに？どした？」




虫眼鏡が店員さんの方に行った後、としみつがてつやに訪ねた




「ほら、あそこ。オレンジの髪の人見つけた」




てつやの指さす方を見ると








これが俺とAの出会いだった




「な？声掛けてこようぜ。……ってどした？としみつ？」




「……やばいって…」




「なにが？」




「普通に…すげぇ……タイプ」




としみつの発言を聞き、てつやが口をぽかんと開けた




「え、なに、一目惚れ？」




「うるせぇな！」




ニヤニヤしながら言うてつやに、としみつは拗ねたように言う




「撮影OKだって〜。どう？あの子視聴者さんだった？」




「なぁ虫さ〜ん。ちょっと聞いてよ〜。としみつがさ〜」




てつやが虫眼鏡に小声で伝える




「え！？もし相手が視聴者さんだったらどうすんの？」




「まぁ、声かけてみよーぜ。としみつの反応面白いし」




てつやがそう言って、女の子の方へ行ってしまった




「…としみつ、まじ？」




「ん…まじ……」




「視聴者さんだったらどうすんのさ」




「…その時は…諦めるけど…」




そんな会話をしていると、てつやが戻ってきた




「OKだった！」




「…としみつ、諦めだね」




「……仕方ねぇな……」




てつやの後について行き、その子達のテーブルの前に行く




近ずけば近ずくほど、気持ちが高まってしまう




いつもならもっと、視聴者さんと話すし、動画でも話すのに、今はなかなか口が開かなくて




「そうそう。そんな優しさ俺らいらないから！」




やっと出た言葉がこの言葉だった

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