夢の扉が開いたようです

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「あの人が…Aの彼氏なんでしょ？」



『え…』




帰宅し、部屋でくつろいでいると母がそう尋ねてきた




「見てたらわかったわよ。いい人そうじゃない」




『…うん…いい人…だよ』




母に彼氏を知られてしまうのは少し恥ずかしいような




「遠距離に負けちゃダメよ？会いたい時は無理してでも会いに行かないとね」




『うん……！ありがと』




会いたい時は…会いに行かないと…か




しかし、その日以来としみつさんからLINEも電話も来なくなってしまった




何かしたかな……やっぱり私なんかより同業者とか歳の近い人の方がいいに決まってる…




それに、ここで私から行動を起こしたらめんどくさい女だと思われるかも……




「A、元気なくない？どしたの？」




『まい…！ううん、元気だよ？』




「そう〜？ならいいけどさぁ」




まいに相談はできない……




旅行で東海オンエアに出会ってからまいは東海オンエアに、としみつにハマってしまったから




親友だとしても……言えない…




そして、一週間程だった頃、久しぶりに虫さんからLINEが来た




【いきなりで申し訳ないけど、としみつと別れて欲しい】




なん……で…




【やっぱり視聴者さんと関係もつって駄目だと思うし、東海オンエアにも迷惑かかるから。ごめん】




やっぱり、彼らと私には大きな壁がある




分かってたことなのに………




なんでこんなにも胸が苦しいのか




涙が画面を濡らす




【分かりました。ご迷惑おかけしてすみませんでした】




分かりたくもないし、別れたくもない




でも……彼らが、としみつさんが好きだからこそ別れなければならない




そっと首にかかっているネックレスを外した





ーーーーー



別れてから1ヶ月は経っただろうか




今でも忘れられないなんて重い女だな…




付き合っていても、なかなか会うことは無かったし、それに今まではずっと生きる世界が違うような存在だった




だから……別に別れても…傍にいなくても悲しくなんか…




『っ……』




寝る前に何度枕を濡らしたか




忘れよう、そう心に決めてもなかなか忘れられない…………









ーーーーー


〜東海オンエアside〜




「ねぇとしみつ！これ見てよ！」




虫さんが俺に見せたのはスマホの画面だった




「なんだよ…これ」




そこには脅迫文のようなものが写っていた

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