夢の扉が開いたようです (ページ24)

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「そろそろ愛知にはいるぞ～」

運転をしている父が言った

『まずはどこ行くんだっけ？』

どこに遊びに行くのか、どこに泊まるのかは当日までのお楽しみだと言われ、私は知らない

まぁ、そういうとこが父らしくて好きなんだけど

「とりあえず、1日目はお城巡りをしようと思ってる」

『お父さん、お城好きだもんねぇ。名古屋城とか？』

「そうそう」

しばらく車を走らせ、いくつかのお城を訪れた

お城近くには、たくさんのお土産屋さんや飲食店が並んでいて、お城だけではなく色々と楽しめた

「あと１箇所行くぞ～」

「お父さんたら…お城になるといつもよりいきいきするわねぇ…」

母と顔を合わせながら笑った

外を眺めていると、岡崎の2文字が標識に見えた

もしかして…次は岡崎城…？

「そろそろ次のお城に着くぞ～」

「岡崎城…？初めて聞くお城ねぇ」

岡崎か……近いのに、遠いなぁ……

駐車場に車を停め、車から降りる

その時だった

「え…、A…ちゃん？」

そこにいたのは

『しばゆーさん！？』

「なんで岡崎にいんの！？」

『家族で旅行に来たんですよ』

「そーなの！？あ、てつやー、来てきて！」

しばゆーさんが後ろを振り返って手を振る

「え……Aちゃん！？どしたの！？」

『こんにちは～』

「家族旅行だってさ」

「へ～！あ、こんにちは」

私の両親に気づいた2人は、ペコッと頭を下げた

「こんにちは。A、先に行ってるね」

『あ、うん！』

「めっちゃ似てるな～と思って見てたんだけど、本当にAちゃんでびっくりしたわ～。言ってくれたらとしみつに……あ、としみつ今いないんだった」

「としみつに聞いてる？」

『聞きました。だから愛知に旅行に行くこと言わなくていいかな…と思って』

「タイミング合わなかったんだね…。次来る時はとしみつでも俺でも誰でもいいから教えてね」

『はい、ありがとうございます』

てつやがポケットからスマホを取り出した

「ちょっと写真撮ろーよ。いくよ～？」

パシャっという音が響く

「これ、あとから送っとくから。旅行楽しんでってね。Aちゃんに会えた～ってみんなに自慢しとくわ。親御さんにもよろしく」

『ふふっ！はい、ありがとうございました』

2人と別れ、先にお城の方へ向かった親に合流しに行った