Un agen 49 ページ49
『白井くん！』
そこには刃物を手にした白井くんが座っていた
よかった……間に合った……
『私は……三澄先生の知り合いなの。全部知ってる。だから…それをこっちに渡して……？』
そっと白井くんの方に手を伸ばす
「……っ……」
白井くんの手は震えていた
『大丈夫だから……』
刃物を受け取ろうとした時、動揺のせいか白井くんの手が激しく動き、私の腕にナイフが当たる
『っ……！』
「あ……あ……！」
腕からだんだん赤いものが垂れてくる
だけどそんなことを気にしてる場合じゃない
その時私が入ってきた窓から、もう1人中に入ってきた
「……おい……！」
『中堂さん……！』
「…お、落ち着け！俺たちは...三澄先生の仲間だ……よこせ」
中堂さんも同じように白井くんの方へ手を伸ばす
「横山は死んだ……」
「ああ」
「僕だけが……生きてていいのかな...？」
『生きなきゃ……生きなきゃ駄目なの』
「死んだ奴は答えちゃくれない。この先も………許されるように...生きろ...！ 」
涙を浮かべた白井くんを私はそっと抱きしめた
ごめんなさい
何度もつぶやく彼を、私はただ頷いて抱きしめることしか出来なかった
ーーーーーー
「……腕……」
『あぁ……このくらい大丈夫です』
白井くんのじさつを食い止めるために必死だったからか痛みを忘れていたが、ほっとしたとたん痛みが襲ってきた
「大丈夫とかの問題じゃないだろ。手当が先だ」
とりあえず傷口を水で流し、UDIに戻って手当をすることにした
「……痛むか」
『...少し』
そう言うとペシっと包帯越しに私の腕を叩いた
『痛っ…！』
「やっぱりな」
しかしそこまで深い傷ではなかったので、手当だけですんだことは不幸中の幸いだ
『分かってるならそんな事しないでくださいよ…………』
フッ...と中堂さんが笑う
昔はもっと笑っていたのだろうか
糀谷さんの話を春奈から聞いている時は微笑みながら聞いているのだろうか
春奈が言っていることは全て嘘だということを伝えた方がいいのだろうか
伝えたら傷ついてしまうのだろうか。でも黙っていると罪悪感で押しつぶされそうになる
『……中堂さん...』
「なんだ」
『...はる……』
春奈は……
『……なんでもないです。お疲れ様でした』
逃げるように家に帰った
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サヤマメ(プロフ) - 少女 A.さん» 見返しましたら、ダイニングになってました(汗)教えてくださりありがとうございます！訂正しておきます！ (2019年1月7日 17時) (
レス) id: aba8bc13a7 (このIDを非表示/違反報告)
少女 A.(プロフ) - ダイニングメッセージじゃなくてダイイングメッセージですね (2019年1月7日 17時) (レス) id: 8c31f8567a (このIDを非表示/違反報告)
サヤマメ(プロフ) - ラミンさん» これからの展開は既に決まっていますが、ここでお伝えしちゃうとネタバレになっちゃうので...すみません！ (2018年12月4日 17時) (レス) id: aba8bc13a7 (このIDを非表示/違反報告)
ラミン(プロフ) - 中堂さんと夢主は結ばれるの？ (2018年12月4日 9時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
ラミン(プロフ) - 久部くんが中堂さんに本当の事を包み隠さず言うのは？どうかな？ (2018年12月4日 8時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヤマメ | 作成日時：2018年10月14日 16時
