Un agen 43 ページ43
もしかしたら旅に終わりが来るかもしれない
「あの日……夕希子が殺されたあの日、あいつがどこに行っていたか、何をしていたか知ってるか？」
「どこに行ったかは分からないです。でもその日の午前中に夕希子ちゃんに会いましたけ。中堂さんと離れて一人暮らししようと思ってるって言ってました」
中堂さんは眉間に手を当てる
「あとこれ……」
春奈の手には一枚の写真
それはとある部屋でこちらを振り向く夕希子さんの写真だった
「これは……いつのだ？」
「分かりません。たまたま見つけて…」
中堂さんはその写真を愛おしそうに見つめる
「私の持っている情報はこれだけです。少なくてすみません……」
「いや……助かった」
「また何か分かったらお教えしようと思うんですけど……連絡先…」
「あぁ……」
中堂さんはスマホを取り出す
少しだけかもしれないけれど、1歩近づいた気がする
春奈が帰ったあとも中堂さんは写真を見つめていた
『糀谷さんが写っているのって一緒に住んでたお家ですか？』
「いや……」
これ以上話すのは辞めておこう
今は"2人きり"にさせてあげないと
そう思い所長室から出た
ーーー
それから春奈と中堂さんは頻繁に会うようになった
中堂さんは春奈に会うと、次の日に私に何を話したか教えてくれた
結婚しようと思っていたらしいとか、そんなことを
春奈から聞いたと報告してくれた
そんなある日
帰るために車に乗り込んだ私は、携帯をデスクに忘れたことに気づき戻った
ラボには所長室で電話をしている春奈だけだった
あれ……中堂さんいないのか
そんなことを思いながら携帯をカバンに入れ帰ろうとした時
「順調です。中堂さんも騙されてくれてますし」
という春奈の声が聞こえた
気づかれないように所長室に近ずき耳を澄ます
「情報提供本当にありがとうございます。中堂さん、私の言っていること全部信じてますよ。全部嘘なのに」
全部……嘘…？
私は所長室の扉を開けた
「A！？」
『今の……どういうこと…？』
「バレちゃった…かぁ…」
私は春奈の腕をつかみ所長室から出す
『説明して。嘘って何！？』
春奈の口からは信じられないことが零れる
「……私が今まで中堂さんに伝えてたことは全て嘘。従姉妹だってことも。糀谷夕希子なんて知らないの！」
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サヤマメ(プロフ) - 少女 A.さん» 見返しましたら、ダイニングになってました(汗)教えてくださりありがとうございます！訂正しておきます！ (2019年1月7日 17時) (
レス) id: aba8bc13a7 (このIDを非表示/違反報告)
少女 A.(プロフ) - ダイニングメッセージじゃなくてダイイングメッセージですね (2019年1月7日 17時) (レス) id: 8c31f8567a (このIDを非表示/違反報告)
サヤマメ(プロフ) - ラミンさん» これからの展開は既に決まっていますが、ここでお伝えしちゃうとネタバレになっちゃうので...すみません！ (2018年12月4日 17時) (レス) id: aba8bc13a7 (このIDを非表示/違反報告)
ラミン(プロフ) - 中堂さんと夢主は結ばれるの？ (2018年12月4日 9時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
ラミン(プロフ) - 久部くんが中堂さんに本当の事を包み隠さず言うのは？どうかな？ (2018年12月4日 8時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヤマメ | 作成日時：2018年10月14日 16時
