お兄ちゃんなんか嫌い… (ページ30)

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相葉家、リビング

雅「…あのね…俺ね…葉菜のこと、何もわかって、なかったのかも…」

智「…ん??」

雅「葉菜は…ずっと俺のこと、嫌いだったんだ。憎しみを、持ってたんだ。」

智「相葉くん。説明して??」

雅「葉菜はね。明るくて、優しくて、運動は苦手だけど、頭は良くて。メンバ－と、彼女と、
　同じくらい大好きだった。…だけど。葉菜は、ずっと俺が嵐でいるのが嫌だったんだ。
　葉菜のパソコンにね??俺らのデマの記事の元になったやつがあったの。あと…俺への気持ちを
　表したものもあった。”死んじゃえばいい”とかそんなことが書かれてあった。」

智「…」

雅「俺…葉菜のこと、何もわかってなかった。お兄ちゃんなのに。長男なのに。
　父さんと母さんが亡くなった時、妹２人を守るんだって天国の父さんと母さんに誓ったのに。
　全然、守れてなかった。それどころか、葉菜の気持ちにも気付いてなかった。
　俺、お兄ちゃん失格だよ。最低なお兄ちゃんだよ。」

智「…ううん。違うよ。そんなことないよ。相葉くんは、お兄ちゃん失格なんかじゃない。
　最低なお兄ちゃんなんかじゃない。」

雅「違わないよ!!」

智「相葉くん、いっつも妹のこと考えてたじゃん。どうやったらまた葉菜ちゃんと仲良くできるん
　だろう。葉菜ちゃんが学校で何か辛い思いしてないかなとか。七菜ちゃんが仕事場で嫌な
　こと言われてないかなとか。葉菜ちゃんのことも七菜ちゃんのことも、ちゃんと心配して、
　ちゃんと守ろうとしてたよ??だから、相葉くんは最低なお兄ちゃんなんかじゃない。
　最高のお兄ちゃんだよ。妹のことをちゃんと考えてる、最っ高のお兄ちゃん!」

雅「…うぅ～…りぃ…だぁ…」

智「＾＾」

雅紀は智に抱き付き、号泣し。

智は雅紀の背中をポンポンと優しく叩く。