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逃げてていいの？ ページ29
―――――side
いつの間にかルーカスがそこに立って居た
どうしてここに居るのっと問いたいところだが今はそんなことを言える状況じゃない
そんなAを余所にルーカスは続けて口を開いた
ルーカス「本当にそれでいいの？出来ることを探さずに諦めるの？…自分の弱さを向き合えず逃げてていいの？」
貴方「…！」
無機質な声ではないように熱が籠ったようにルーカスは話す
いつの間にか溜まっていた涙が引いていた
ルーカス「……君はどうしたいの？」
貴方「私は……」
彼に言っていいのだろうか？
自分がどうしたいかを…それを考えている内に心がしんどくなる
ルーカス「……君は強い」
貴方「！」
ルーカス「強いけど…君は怒り方を知らない」
ルーカスの言う通りAは怒り方を知らない
ノエルがノエルの兄姉に罵倒された時ラデスの時ヴェットの時は自分の感情に身を任してその感情さえも知らないんだ
貴方(そうだ……私……思い返してみれば私自身の事情で誰かに本気で怒ったことがない)
でもそれが今の状況に必要なのか？っと言いたげな瞳でルーカスを見つめると今まで空気だったエルフが絶望へ突き落すかのように口を開く
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作者名：菊春 | 作成日時：2020年9月13日 12時
