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あれ以来、皆とも…もちろんジスさんとも何事も無く、日は過ぎていった。
と言っても、私は私で、ジスさんの目の前だとおどおどしてしまうのは否めない。
隠してはいるつもりだし、私の挙動不審な感じは誰にも気付かれてはいないと思う…
いつも通りに皆と会話をするし、普通に…している、つもりなんだけど…
ジスさんが視界に入ると、どうも気にしてしまう。
あんな事があってからなのは明らか。
私が勝手に意識しちゃってるだけなんだけど…
逆に意識しない、なんて人いるの？
あんな…その…キ、キスをされて…
HS「ね！Aさん！」
話を全然聞いてなかったけど、うん！と頷いておく。
MG「Aさん。」
そう言われて、背の高いミンギュくんを見上げると耳元で
MG「何かあったなら、いつでも話して下さい。僕なんかじゃ頼りないかもしれないけど…」
ミンギュくんが珍しく、そんな事を言って来たので、ふふっと笑う。
「ありがとう」
すると、満足気にミンギュくんがメンバーの元へ戻って行った。
相談すると言っても、これは仕事の悩みとかなんかじゃなくて…ちょっと…難しい問題。
私の中で、アイドルに限らず、芸能人に恋をするなんてありえない。
差別なんかじゃなく、彼らにも負担を掛けるしファンにも申し訳なくなる。
罪悪感で押し潰されそうになりながら交際なんて、私には出来ない。
とにかく、私はそんな理由でジスさんへの恋心を隠しているところはある。
だけど、これだけ近くで見れるんだったら、付き合ってなくたって平気じゃん…
と安心したのも束の間だった。
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作者名：風の子監督 | 作成日時：2017年4月7日 3時
