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一通り、仕事を終えて、全員が衣装に着替えた。
人数が多くて、仕事に逆に集中し過ぎたせいか、ミヨンさんを無視してた事が何度かあったけど…
無事に終わった…
と思ったけど、ちょっとそこのお兄さん。
後ろの襟が裏返っちゃってますよ。
後ろ向いてて良かった、サッと直してあげよう。
「ちょっと、すいません」
裏返った襟を直して、その場を離れようとする。
JS「新人さん、ありがとう。」
「えっ…あっ…」
後ろ姿で分からなかったけど、ジスさんだった。
何にも気にせず、ちょっとすいません、なんて言って襟を直したのを少し後悔する。
いや、仕事はやらなきゃいけないけど…
どういたしまして、って返せばいいのに、その場を動けずに固まってしまう。
どうして、この人の前ではこうなっちゃうんだろう…
男性経験が少ないにしたって、仕事は仕事で今までやって来たじゃん…！
JS「どうしたの？」
ふっと笑って私の顔を覗き込んで来る。
「何でもっ…
JS「あっ」
私が言い掛けた所で、ジスさんは何かを思い出した様に声を漏らす。
JS「昨日の衣装の中に、イヤホン無かった？あれ、僕のなんだよね。」
「あ…あれ、ジスさんのだったんですか？」
JS「そうそう、明日でいっか〜なんて思っててさ」
「実は、私が持ってます…あっそんな変な事とかしてないので安心して下さい！」
何言ってるんだ、私。
「あ、えっと、じゃあ！収録が終わったら…お渡ししますね。」
JS「うん、そうしてよ。」
私…何か、変な子って感じじゃないか？
ジスさん、終始笑いそうになってるの我慢してたし…見てたぞ…
悪い印象になるのだけは、嫌だよーっ！
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作者名：風の子監督 | 作成日時：2017年4月7日 3時
