蛙が 3匹 ページ3
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貴方side
『 … ぅ また夢か … 』
ズキズキと痛む頬を抑えながら
鏡を覗くと 右頬が少しというか切れていた。
『 今日はどこにぶつけたんだろう …
自分でやったとしても 痛いな
あぁ カーテンを開けないと 』
シャッ、と少し大きな
自室の窓とカーテンを思い切り開ける。
『 おはよ … って誰に言ってるんだろ 』
?「 ホント 誰に言ってんだよな! 」
『 … 』
な ん だ コ イ ツ
人間みたいな容姿だが、
強い妖気が放たれている。
妖怪、だろう。
?「 なー 無視すんなよ 」
変な男は何故か私に構ってくる。
…ので 仕方なく話す。
『 … なんで 』
?「 ? 」
『 ここ 結界 張ってあったでしょ 』
?「 あー … オレこう見えて結構強いからな!」
『 … それでもそんな事できる訳 … 』
?「 そんなコトどーでもいーだろ!
自己紹介な!
俺は大ガマ! 古典妖怪だ!! 」
『 っ… 誰が自己紹介してと言ったの 』
自分は古典妖怪という言葉が嫌いだ。
まあ、その事についてはまた後で。
大ガマ「 お前 名前長いな … 」
『 違うっ! てゆうか はやく出てって!! 』
そう、彼は私のベッドで
ゴロゴロしながら喋っているのだ。
すると、大きなお腹の音が鳴った。
大ガマ「 Aちゃん お腹空いたなー 」
『 生憎 蛙の餌は無いんで
さっさと お引き取りください 』
… そこでふっと気が付いた。
『 ところで 何で名前知ってるんですか 』
大ガマ「 あー … いやその
そう! すぐそこに名前が … 」
『 ないに決まってるでしょ!! 』
そう、この部屋はかなり 殺風景で、
名前など書いてある場所も勿論無いのだ。
大ガマ「 まあそんなこと どうでもいいから! な!?
飯食わせろよー 」
『 な!? じゃないし 食事も食わせません!! 』
大ガマ「 饅頭ねーの? 」
『 饅頭 …? 好きなの? 』
何故か食らいついてしまった。
大ガマ「 おー ! あるのか!? 」
『 そこのクローゼットに …ってハッ!!
てか はやく帰れよバカァ!! 』
大ガマ「 話が矛盾してるぜ Aちゃん
… 本家まんじゅう入ってる? 」
『 … 今から全部食ってやるわよ!! 』
大ガマ「 … やめろー!! 」
『 アンタのじゃないでしょ!! 』
ギャーギャー揉めてると
コンコンと誰かが戸を叩いた。
大ガマ「 …? 誰だ?」
母「 入るわよ … !
妖怪 … アンタは!
どうしてこうも約束は守れないの!! 」
そう言って 母は手を振り上げた。
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紫苑 - 何でこれ、こんなに面白いんですか?謎です…。更新楽しみにしています!頑張れー! (2017年7月8日 16時) (レス) id: 131cb3847a (このIDを非表示/違反報告)
雛 - これ程面白い作品はなかなか無い!素晴らしいぞ! (2016年9月2日 22時) (レス) id: 7c2e091e7c (このIDを非表示/違反報告)
晴兎(プロフ) - 陽さん» えええぇっ、楽しみにされるなんて光栄です…ッ!更新頑張ります!!! (2016年3月5日 19時) (レス) id: 2e6cb46534 (このIDを非表示/違反報告)
陽 - 更新頑張ってください!楽しみにしています! (2016年3月5日 19時) (レス) id: ed5c95c015 (このIDを非表示/違反報告)
晴兎(プロフ) - 光影さん» うおおおぉ!?がんばりまあああぁあぁす!! (2015年12月22日 22時) (レス) id: 2e6cb46534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月晴兎 | 作成日時:2015年12月13日 11時