第弐拾玖話 ページ30
鎌の斬撃が激しく襲いかかる
鎌をぶん投げてか……
宇随「月詠、なんとか隙つくれねぇか」
「できるだけの事はしよう」
闇の呼吸 壱ノ型
刹那
一気に間合いに入り、鬼の頚を狙うが
見事にかわされる
宇随が人を庇っていて動きに制限があるか……
「宇随さん、後ろの奴らは任せろ!今はコイツに集中だ!!」
宇随「ああ、分かってる」
血鬼術 飛び血鎌
薄い刃のような血の斬撃
数が多すぎて捌ききれない!
宇随「月詠!後ろに下がれ!!」
宇随が床をくり抜き一階に落ちる
宇随「逃げろ!!身を隠せ!!」
男「はっはい」
妓夫「逃がさねぇからなあ 曲がれ飛び血鎌」
「宇随さん!!」
"ギュル"
"ギャギャギャ!!"
斬撃が曲がり宇随さんの元に襲いかかる
斬撃そのものを操れるのか
この兄妹 妹は頚を斬っても死ななかった
今までにない事態だ
兄貴の頚を斬れば二人とも消滅するのか?
宇随が火薬玉を投げて上の二人に爆発を浴びせるが
まぁ……
「一筋縄ではいかないな」
宇随「ああ、そうだなぁ」
帯で二人とも無傷だった
………まずいな毒で少し体が痺れ始めた
あの鎌のせいか
宇随「月詠、お前今毒くらってるな」
「ああ、なんとか呼吸で効き目を送らせているが三十分もすればもう動けん」
宇随「そうか……」
妓夫「お前ら違うなぁ 今まで殺した柱たちと違う
お前は生まれた時から特別な奴だったんだろうなぁ
選ばれた才能だなぁ 妬ましいなぁ一刻も早く死んでもらいてぇな」
宇随「……才能?ハッ 俺に才能なんてもんがあるように見えるか?
俺程度でそう見えるならテメェの人生幸せだな
何百年生きてようがこんな所に閉じ籠ってりゃあ世間知らずのままでも仕方ねぇのか
この国はなぁ広いんだぜ スゲェ奴らがウヨウヨしてる
得体の知れねぇ奴もいる 刀を握って二月で柱になるような奴もいる
俺が選ばれてる?ふざけんじゃねぇ俺の手のひらから今までどれだけの命が零れたと思ってんだ」
妓夫太郎は少し悔しそうな顔をしてまたボリボリと体を引っ掻きながら続ける
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作者名:射命丸紫 | 作成日時:2017年12月19日 18時