第弐拾参話 ページ24
さて、あっちは宇随さんがいるし
どうしたも「おい！何をしてるんだお前たち！！」
「！！」
しまった！騒ぎで人が！！
男「人の店の前で揉め事起こすんじゃねえぞ！！」
蕨姫「…うるさいわね」
「ダメだ！下がってろ！！建物から出るな！！」
その瞬間、目に見えない速さの斬撃が俺達を襲った
「グッ………！！」
捌ききれず、肩から出血する
だが、俺の傷などとても軽いものだった
攻撃が止んだ店の前の通り道は
地獄そのものだ
クソッ！！
「炭次郎君、俺は怪我や亡くなってしまった人達の所へ向かう
あの鬼を倒せとは言わない
無理だったら逃げろ、何よりも命を優先してくれ
"頼んだぞ"」
竈門「了解…しました……！！」
急いで怪我人達の所へ向かう
女「弘さんっ！！嫌ァア！！弘さんが！！助けてェ！！」
女性は俺に気づき声を荒げる
傷が酷すぎる……
もうこの人は……
女性の前で膝まずき
目一杯頭を下げる
「すみません、俺がもっと強ければ貴女の大切な人を死なせずに済んだ
本当に申し訳ありません、俺ができるのは貴女を安全な所へ運び、この方を弔うことしかできません
いくら罵られても仕方ありません、俺が無力故の結果です
ですが……今は貴女の命を守らせては頂けませんか？これ以上、血を流れさせたくはないのです」
女性の手当てを済ませ、男の人を担ぎ安全な場所へ避難させた
「この方の体には貴女を守ろうとした形跡がありました
身を挺して貴女を守った立派な方です。その守られた命を大事にしてください」
男性の上から布をかけ手を合わせる
女性には懐から出した巾着袋に入ったお金を手渡す
「すみません、これしか持ちあわせがありませんが受け取ってください」
女性に背を向けて炭治郎君の元へと急ぐ
屋根の上で炭治郎君が蕨姫と戦っている
炎……
炭治郎君は水の呼吸の使い手じゃ……
「煉獄さんみたいだ…」
そう呟いた途端、炭治郎君蹲ってしまった
まずい、ボーッとしている場合じゃない！！
早く……！！
早く、炭治郎君の所へ！！
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作者名：射命丸紫 | 作成日時：2017年12月19日 18時
