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「かいと、かーいと、」
「はっ、はっ...」
「耳握ったら痛いから、手こっちな」
ふるふると震える手は俺の背中に回して、代わりに体を引き寄せてやるともうほぼ抱き合うみたいなかっこ。
「はっ、れっ、ん、はァ」
「うん、俺の声 聞こえる？」
腕の中でコクっと頷いてくれて、ようやく声が届いた。
と思ったら、またタイミング悪く大きな音を鳴らす雷のせいで再び小さく背中を丸めてしまう。
「んーッ！は、ぁ、はァ......！」
「だいじょぶだいじょぶ。こわないよ」
背中に回された手にギュッと力が入って痛いくらい。縋るように俺の胸の辺りにぐりぐりと頭を押し付けてきた。
外の音が聞こえないように、俺の声だけ届くように、頭を撫でてさりげなく海人の耳を塞いでやる。
「げほっ、はっ、、ひッ」
「大丈夫やから、一緒に深呼吸しよ」
吸って、吐いて。ゆっくり呼吸をすると、海人も頑張って同じように呼吸しようとしてるのがわかる。
「ぅ、ふぅ、は ぁ、はっ、」
「そうそう、できてんで。ゆっくりな」
大丈夫。怖くない。そう何度も繰り返してるうちに、苦しそうだった息遣いが落ち着いてきて、ようやく元の呼吸が戻ってきた。
「はぁ、ふー、、はぁ」
「頑張った。もう大丈夫やろ？」
だんだんと体の力も抜けてきて腕の中の重みが増す。
覗き込んで見ると目がとろーんとしててなんとも眠たそうな顔。
「ねむたい？」
こくっと頷いて瞬きを繰り返す海人の体をゆっくり動かして膝枕してやると俺の服をキュッと握ってすぐに目を閉じた。
「どう？落ち着いた？」
「はい、寝たみたいっす」
静かに様子を伺ってくれてたマネさんにも大丈夫そうだと伝えると、ようやく自分も肩の力が抜けた気がする。
「よかった。渋滞抜けたからもうちょっとで着くよ」
順調に進みはじめた車の心地よい揺れを感じて、なんだか俺まで眠くなってきた。
気づけば雷はだいぶ遠くにいったみたいで、さっきまでの恐怖を感じるような音は聞こえてこない。
このままゆっくり寝れるとええな、ってふわふわと考えながら膝の上で気持ちよさそうに眠る海人の頭を緩く撫でてみた。
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akacoro - こんにちは！作者様のお話大好きすぎてもう数え切れないくらい読んでます！！更新楽しみにしております！！よろしくお願いします！ (2021年6月14日 23時) (
レス) id: 9f7ef8a2bc (このIDを非表示/違反報告)
いーちゅん - はじめまして。お話、楽しみに読ませていただいています。廉くんが体調が悪い中、ライブをしていて過呼吸にまでなってしまうけど、最後までやり切ろうとするのをメンバー皆(主に紫耀くん)が支えるお話が見たいです。もしよろしければ、お願いします！ (2020年1月3日 23時) (レス) id: a951090805 (このIDを非表示/違反報告)
らん - リクエストよろしいかったら永瀬廉が喘息持ち。隠して無理してる。看病は平野紫耀くんでお願いします！！！ (2020年1月3日 2時) (レス) id: 2858a1cd5b (このIDを非表示/違反報告)
音桜 - リクエストお願いします！海人くんがスタッフに言いつけられたメンバーからいじめを受けて、リスカをしてしまうのをお願いします！助けるのはメンバー全員でお願いします！ (2019年12月13日 17時) (レス) id: 797f7915b6 (このIDを非表示/違反報告)
るるみ - リクエストお願いします。海人くんがスタッフさんに虐められて過労から倒れるというのをお願いします。看病はできればじぐいわでお願いします。 (2019年12月13日 10時) (レス) id: 579ffd5296 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年11月24日 13時
