星空の元で ディアボロ ページ37
「おっ、お疲れかなー?ヒーローくん。」
中庭に座り込む剣城を見つけ、後ろから声をかける。私にの声に反応して、剣城はこちらを向いて立ち上がった。
「あ、ディアボロ。…まぁそうなんだよな、宴会も楽しいけどいかんせん人がいっぱいいるし…初めてのビール飲んだけどマズかったし…」
余程口に合わなかったのか、味を再び思い出したようで顔を歪める。その反応が面白くて、私は思わずけらけらと笑った。
「あっはっはぁ!まぁあんた16歳だしねぇ、ガキにはまだ早いよなぁ」
「はぁ!?…いや、確かに苦かったけど…ガキ呼ばわりは腹立つ…!」
顔を赤くして私に反論する剣城。だが、そこまで言って疲れた様にため息を吐いて再び中庭に腰かけた。よっぽど色々な事が重なって疲れてるんだろう。
「はぁ、ぬるいねぇ。私なんかまだまだ序の口だってのに」
「
呆れた様に言う私に剣城は反論したが、ふと私の持つ中身が半分無くなった一升瓶に目をやっておそろるおそる指差した。
「おん。五瓶目」
「五瓶目ぇ!?」
規格外の摂取量に、剣城は目ん玉が飛び出る勢いで驚いた。そしてその後項垂れるようにして呟く。
「…やっぱ凄いんだな、ディアボロは」
「おう?悪魔に媚び売るなんざ自 殺行為だよ」
「別に媚び売ってるわけじゃねぇって!?…でも、これは媚びじゃねぇよ。俺は本当に、お前の事凄いと思ってる」
そう言って、剣城は私の方に向き直る。人間のありふれた黒色の瞳が、まっすぐこちらを見据えていた。
「…そうかいそうかい。ま、それなら別にええんちゃう?…ただ、誰かに影響されて自分の正義を見失うのは駄目だよ」
私がふと発した言葉に驚いたのか、剣城が聞き返しそうな素振りを見せた。しかし、それを見兼ねた私は相手の声が聞こえる前に空へと飛び立つ。
―悪魔なんざ尊敬しても、泣きを見るだけだよ。
彼の脳内に直接言葉を送ったのを最後に、私は星空の彼方へと飛んで行った。
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うp主こと東方好き死神まお(プロフ) - 更新しました&続編作りました!空白の1話作っておきましたので次に更新する方はそこ使ってください! (5月20日 18時) (レス) id: 135c03a3ed (このIDを非表示/違反報告)
うp主こと東方好き死神まお(プロフ) - 更新します! (5月20日 18時) (レス) id: 135c03a3ed (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - まおさん、次の話が22巻ラストなので、宴会を締めちゃってください! (5月20日 15時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
十六夜紅葉@斎藤一推し(プロフ) - 更新しました! (5月20日 10時) (レス) id: cd2f489e99 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜紅葉@斎藤一推し(プロフ) - 更新します! (5月20日 10時) (レス) id: cd2f489e99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サナティ x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2023年5月2日 21時