レッツゴー宴会 空夜 ページ3
「やぁ狂花。今日も今日とて陰気な生活してるんだろう?代わり映えのしない君の退屈な毎日に彩りを与えに来てあげたよ」
「……なんともご機嫌そうだな空夜。僕にストーカーの怒りが飛び火するのは御免なんだが」
いつもの如くアンティーク調の安楽椅子に腰掛け、不機嫌そうに煙草を燻らせる狂花。白い睫毛に縁取られたジト目の中の紅い瞳は、周囲を見回す事すら面倒だとでも言いたげに手元の学術書に向けられていた。
「わぁ、いつも通りながら秘密もクソもないよね君。もしかして性格悪い?」
「人の事を言える立場か、胸に手を当てて考えたらどうだ」
「心拍数問題なし、健康体だね」
「ゼロだったら良かったのにな」
敵意満載の、それでいて息がぴったり合ったやりとりを繰り広げる二人。空夜は狂花の手元の学術書をひょいと取り上げると、漫画を読む小学生のように寝転がってページを捲り始める。
「なになに……『新世紀に問う魔導の道』?これ、愚書で有名なやつじゃないか。そんなに小虎白華の言葉が気になったのかい?」
「ああ、一端の魔法使いとしてはな。僕は今まで魔法が価値あるものだと思って疑わなかった。僕と議論した魔法使いも、皆そうだと思った上で魔法の定義について考えていた」
狂花がそこまで言うと、空夜は目次を辿りながらにやりと笑った。
「ははぁ、だからあえて愚書を読んで新しい考え方を知ろうとしたって訳かい」
全くもってその通りであった。しかし愚書呼ばわりは頂けないと反論を試みる狂花は、吸殻となった煙草を灰皿に押し付け、新しいものに火をつけながら口を開く。
「……念の為注釈しておくが、これは学会のお偉方から評判が悪いだけでむしろ名著の部類に入る。悪評の理由も、著者の家系の歴史が魔法使いとして浅いからという差別的な理由だ」
「でも文章の拙さは目立つよねぇ。内容が悪いとは言わないけどさ」
「仕方ない事だ。著者は執筆当時19歳、魔法使いとしては赤子にも等しい年齢だからな。彼が経験を積み、成長を遂げればいずれ大魔法使いとして名を轟かせるだろう」
「おお、出たね狂花の未来予測。じゃあ私は外れる方に1000万ジンバブエドル賭けよう」
「意味のない賭けだな」
ちなみに、1000万ジンバブエドルとは日本円で約0.000086円である。
「まあいいさ、わざわざ君の所まで来てあげたのは馬鹿話をするためじゃないんだ」
「なんだ、宴会にでも誘うつもりか?生憎と僕にはやらなくちゃいけない事が山積みで……」
「ようし、そうと決まれば出発だ!今日は飲みまくるぞ狂花!」
「おい、人の話を聞け!!!」
さぁ、宴会へ行こう 不知火日和/余興 太宰藍良→←宴会と言えど気を抜くなかれ かすみ
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うp主こと東方好き死神まお(プロフ) - 更新しました&続編作りました!空白の1話作っておきましたので次に更新する方はそこ使ってください! (5月20日 18時) (レス) id: 135c03a3ed (このIDを非表示/違反報告)
うp主こと東方好き死神まお(プロフ) - 更新します! (5月20日 18時) (レス) id: 135c03a3ed (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - まおさん、次の話が22巻ラストなので、宴会を締めちゃってください! (5月20日 15時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
十六夜紅葉@斎藤一推し(プロフ) - 更新しました! (5月20日 10時) (レス) id: cd2f489e99 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜紅葉@斎藤一推し(プロフ) - 更新します! (5月20日 10時) (レス) id: cd2f489e99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サナティ x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2023年5月2日 21時