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阿「A、大丈夫。Aのせいじゃないよ。ふっかが言ったことはみんなも思うことだし、誰が同じ目に遭ってたとしても同じこと言ってたと思うよ?」
『……阿部ちゃ、』
阿「Aのせいで仕事が無くなったりもしない。俺たちは誰もAに迷惑をかけられたなんて思わない。」
阿部ちゃんの言葉で、俺たちも理解した。
Aは、自分のせいでグループに迷惑がかかることを懸念していて。
だからこそ、きっと嫌な思いをしていようが黙っていたんだと思う。
……多分また、何か言われていたんだろう。
『……だけど、私のせいで。あんなこと、ふっかに言わせちゃった。』
深「A。」
『……ふっか。』
深「Aのせいじゃない。」
『けど。今でさえ迷惑かけてるのに、』
深「そんなこと言うと怒るよ?」
『え?』
深「迷惑かけられたなんて、思ったことない。俺たちはみんな、Aが入ってくれて良かったと思ってる。どんなに周りに色々言われたって、俺たちが思ってることは変わらない。」
『……』
深「だからこそ。メンバーとしてAのことが大事だからこそ、ちゃんと俺たちと同じように扱ってほしいって言った。それが間違いだとは思わない。」
『……ふっか。』
岩「A。ふっかが俺たちを代表して言っただけで、阿部が言うように俺たち全員の意見だから。」
宮「もっと頼りなって前に言わなかったっけ?(笑)」
阿「A、俺たち守ってもらうんじゃなくて、俺たちがAを守りたいんだよ。」
佐「それに、このことだけで仕事が無くなったりとかしないから!俺たち、職人だよ?(笑)」
『だけど、あの人……』
深「俺も知らないってことは、事務所の人じゃないよね?どういう人で、いつからああいうこと言われてた?」
『……』
向「A、俺たちのこと信じられへん?」
『っ!そうじゃなくて!』
目「じゃあ、話して。大丈夫だから。」
ラ「Aちゃん、もう一人じゃないよ?」
渡「A、俺たち何年やってきたと思ってんの?(笑)」
深「……俺は、このグループを守りたい。それはね、A。メンバーみんなを守りたいって意味でもあるんだよ?」
『!』
ずっと俯きがちに、左右に揺れていた瞳を無理矢理捕らえた。
意味をちゃんと伝えようとゆっくりと話せば、Aの目が見開く。
今しかないと思って畳み掛けた。
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作者名:慈雨 | 作成日時:2019年9月23日 16時