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…… ページ17

終演後。
シャワーを浴びて飲み物を取りに行けば、同じくシャワー後のAとちょうど出くわした。
今がチャンスだと思い、話しかける。



岩「A?」

『あ!照くん、お疲れ様です!』

岩「お疲れ(笑)」

『今日はごめんなさい。いきなりあんなこと言い出して。』

岩「あんなこと?(笑)」

『あ、ずるい(笑)』

岩「さっきのAの真似(笑)」

『ごめんなさい。』

岩「謝んなくて良いから(笑)」

『でも、』

岩「で、どうしたの?(笑)」

『え?』

岩「いきなりあんなこと言うわけねぇから、何かあったのかなって。」

『……無かったらダメ?』

岩「いや、良いけど(笑)」



なんとなく直感で。
可愛いことを言いながらも、この話から逃げようとしている気がした。



岩「だけど、Aならいきなり言い出すの相当勇気いるだろうし、何かあったんだろ?……そうじゃなきゃ、あの後2回も頼まないだろうし(笑)」



これでダメなら阿部とかに聞いてもらうしかないけど。
今日はなんだかいけるんじゃないか。
そう思って、言葉に力を込めた。



『……』

岩「A?」

『……なんか、左足がずっとつりかけで。』

岩「は?」

『完全ではないんですけど、なんかずっと微妙だなーって。』

岩「いつから?」

『えっと、いつだろ?……いつの間にかだったんだけど……』

岩「じゃあ質問変えるわ。今は?」

『ん?』

岩「今もなわけね、冷やした?」

『いや、まだ……』

岩「は?!ほら行くから、俺の荷物持って。」

『え?!』



そう言って俺の荷物を投げると、Aが咄嗟に受け取った。
その隙を狙って、Aを抱えた。



『照くん?!』

岩「何?(笑)」

『これは、お姫様抱っこですよね?!』

岩「そうかも(笑)」

『いやいやいや!』

岩「動いたら落とすよ?(笑)」



そう脅せば、そんなことしないくせに、なんて言いながらも大人しくなって。
取り敢えず楽屋まで急いだ。



深「おか……は?」

ラ「……今日は仲良しの日なんですか?」

『あ、みんな!お疲れ様です!』

渡「いや、ちげぇよ!」

宮「翔太、違くはないよ(笑)」

岩「ほら、座ってて。」

向「A、どうかしたんすか?」

岩「なんかずーっと足がつりかけてんだって。俺、湿布とかあるか聞いてくるから、Aが立たないように見張ってて。」

ラ「はーい!」



元気良く返事をしたラウールと、何でちゃんと言わなかったの、とAに言っているふっかの声を背中に部屋を出た。

……→←……



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作者名:慈雨 | 作成日時:2019年9月23日 16時

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