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白石「……あのね、」
心配そうに見つめてくる光輝の表情が、さっきの皇輝くんの表情と重なる。そういえば私、星輝のことに気を取られてたから気にしてなかったけれど、皇輝くんとキスしちゃったんだ＿＿。
光輝に全てを話せば、いたずらっぽく微笑まれる。
黒田「ちなみに忘れてるかもしんないけど、俺ともキスしてるからね♡」
白石「あれも事故チューってことにしていいかな」
黒田「なんでだよ！！」
やっぱり光輝は、いつだってまず笑わせてくれる。だからこそ、相談しやすいっていうのもあるんだけど。
白石「ちょっと真剣に悩んでるんですけど」
黒田「そんなのはね、直接説明するしか方法はないよ」
白石「やっぱそうだよねえ」
光輝からの助言を受け、私は早速星輝と話すことにした。レッスンが終わってからさほど時間も経っていないので、星輝を見つけることは容易にできて。私が駆け寄れば避けるように離れていこうとしたので、慌てて洋服の裾を掴む。
白石「まって」
川崎星「離して。何？」
白石「さっきのこと、ちゃんと話させてよ」
川崎星「別にいいよ。俺は他人の関係に干渉するつもりないし」
白石「だって誤解してるじゃん！！」
レッスンルームに響き渡った私の声に、他のみんなも静まり返る。全員の視線が私達に集中し、だけどむしろ都合が良くて。
白石「私と皇輝くんは、付き合ってない！！あれはほんとに、事故だから！星輝にこんなことくらいで避けられるなんて、嫌だよ……！」
川崎星「え……」
星輝が戸惑ったような表情をしたのはきっと、私の必死な表情に気がついてくれたから。抵抗しようとしていた腕の力が抜けて、私の手から洋服の裾が抜け落ちる。
川崎星「……俺、皇輝への嫉妬でいっぱいいっぱいで」
白石「……」
川崎星「わかってる。いくら頑張っても皇輝に勝てないってわかってるけど……だから今回も、嫉妬が上回っちゃって、冷静に考えられなくて＿＿」
白石「皇輝くんに勝てないなんて、そんなことないよ」
川崎星「……でも、」
白石「前も言ったじゃん、星輝は星輝だって。人間の人生に勝ちとか負けとかないんだよ。皇輝くんと比べる意味とかないから！」
川崎星「……ごめん」
どうやらこれで、私達の誤解は解けたようで。一安心すると同時に、星輝の吹っ切れたような表情に嬉しさが込み上げる。
白石「よーっし、誤解させちゃったお詫びにご飯でも行くかー！」
川崎星「やったー」
ノリで星輝をどつけば、弾けるような笑い声がレッスンルームに響いた。
続く
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柊つむぎ(プロフ) - ちぃさん» ご指摘ありがとうございます！大変重要なことを間違えてしまいお恥ずかしい限りです(-_-;)これからも気をつけさせていただきます！！ (2月10日 11時) (
レス) id: 49c4d3a056 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます!! すみません、深田竜生くんのお名前が竜星になっちゃってます… (2月9日 22時) (レス) id: 17246f2d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊つむぎ | 作成日時：2024年2月6日 18時
