□GIRL'S DAY ページ22
自然と目が覚めて、眩しい光が目に入った。重い体をゆっくり起こしてスマホを手に取る。時刻はもう11時。
久しぶりのオフで、お買い物をしたり、行きたかったカフェに行ったり。そんなことを計画していたものの、見事に"あれ"が被ってしまった。
女の子として生まれた以上、生涯付き合っていかなければならないあれ。一ヶ月に一回、逃げられることもなく今月もやってきた。
異常なほどの眠気、腹痛頭痛。人によってはその他にも症状があるみたいだけど、私は上記の三つが主だ。だけど、その一つ一つが結構重い。
今日は家でゆっくりするか、とため息をつく。無理やり体を動かして、どうにかパジャマから部屋着に着替えて。最低限髪を一つ結びにまとめた瞬間、ガチャ、と鍵の開く音がした。
ぞわりと鳥肌が立って、冷や汗が出る。もしかして……過去に出会ったことのあるストーカーの顔が目に浮かぶ。＿＿いや、そんなはずない。このマンションはセキュリティばっちりで、まずまず鍵がないと入れないから。
となると、入ってきたのは合鍵を持っている人だ。私が合鍵を渡してあるのは、この世でたった一人＿＿。
私が立っているリビングの入口がガラッと開いた。
白石「……あー、よかった」
黒田「なにが？」
そう、黒田光輝。もはや私の幼馴染のような存在にもなっている、こいつ。
疲労困憊しているであろう私の顔を見るなり、光輝は「やっぱり」と眉を下げて笑う。
黒田「朝ご飯食べた？」
白石「……まだ」
黒田「じゃあもうお昼ご飯だ」
「悠仁に教えてもらって作ったんだ」と光輝が鞄から出したのは、小さなお鍋に入ったお粥だった。
白石「今日って、光輝オフだっけ」
黒田「そうでーす。被ったの久しぶりだね」
”被った”。そのワードを聞くだけで、ドキッと反応しかける。だけどなぜか、光輝もなんとなく察しているような。確かに毎回、私が生理の時は仕事中かばってくれていたような気もする。
白石「ありがとう」
温めてくれたお粥を食べ始めると、優しく頭を撫でられる。なんだか前、Act ONEの合間に私が熱を出してしまった時みたいだな、なんてぼんやり考えた。
そっと前髪を横に流され、その優しげな瞳の奥に心配の色が見えた。
黒田「大丈夫？」
白石「……なんでわかるの？」
黒田「俺ら運命だから」
白石「ふざけんな」
違う違う、ほんとはね、って笑う光輝は、もしかして私のことも笑わせてくれたのかな、なんて。
黒田「ずっと、見てるから」
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柊つむぎ(プロフ) - ちぃさん» ご指摘ありがとうございます！大変重要なことを間違えてしまいお恥ずかしい限りです(-_-;)これからも気をつけさせていただきます！！ (2月10日 11時) (
レス) id: 49c4d3a056 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます!! すみません、深田竜生くんのお名前が竜星になっちゃってます… (2月9日 22時) (レス) id: 17246f2d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊つむぎ | 作成日時：2024年2月6日 18時
