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「最初の衣装は、こちらです」そう言って見せられた衣装に、思わず「わぁ……」と声が漏れてしまった。
用意されていたのは、オフショルダーの何ともセクシーな真紅のドレス。スカートの部分は床につくほどたっぷりあり、まるでディズニープリンセスのドレスみたい！
衣装さんに手伝ってもらってドレスを着用し、ヘアメイクさんに髪をポニーテールにしてもらって。メイクも完璧にしてもらえば、いつもの姿とは一変した私がそこにいた。
「じゃあ、撮影現場に行きましょうか。深田さんもそちらにもういるはずです」
白石「はい！」
今回始めてお邪魔させていただくananさんの現場。初回であの特集……しかも、竜生と。ドレスによる高揚感とプレッシャーが入り混じり、なんだか変な気持ちだ。
現場入りすると、一足先に着いていた竜生が、こちらを振り向いた。
深田「おー……」
白石「…………」
全身真っ黒なスーツを身にまとった竜生は、シャツを第二……第三ボタンぐらいまで開けていて。その……何と言うか、あ、そう！色気があった。
髪型もいつもと雰囲気が違って。綺麗にかきあげられた髪は、竜生の美しさを引き立たせるのには十分だった。
こちらに近づいてきた竜生は、私の前にひざまづいて、私の手をとる。
深田「……めちゃくちゃ綺麗だよ。似合ってる」
まっすぐに目を合わされてそう言われ、いつも塩な竜生の甘い声に照れを隠せなくて。「竜生も……かっこいいよ」って言うので、精一杯だった。
これ、今日の撮影心臓もつかなあ……。
＊＊＊＊＊＊＊
最初の撮影のテーマは、『クールな恋愛』。
私がゴシックな椅子に座り、竜生が私の肩に肘を置いたり、もたれかかったり……。その度に竜生の香りがふわっと香る。最近思うけど、香水の香りに敏感なのかな、私って。
でも、ここまではいいんだよ。
二つ目の撮影のテーマは、もちろん『大人の恋愛』。
まず上半身だけを映す撮影のため、二人とも上半身は一糸まとわぬ姿にならなければならないのだけど……。
あまりにも恥ずかしすぎて、竜生の前に出るのに緊張して、なかなか現場に入れなくて。スタッフさんたちは、「いいですよ〜。皆さんそうなので」って優しく声をかけてくれるんだけど……。
こんな時その優しさに甘えて、ずっと駄々をこねているようじゃ、少年忍者の一員として失格だ。
今私は、仕事中。白石Aとして深田竜生と接するんじゃない。今は、モデルの白石Aなんだ。
意を決して、私は現場に入った。
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柊つむぎ(プロフ) - ちぃさん» ご指摘ありがとうございます！大変重要なことを間違えてしまいお恥ずかしい限りです(-_-;)これからも気をつけさせていただきます！！ (2月10日 11時) (
レス) id: 49c4d3a056 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます!! すみません、深田竜生くんのお名前が竜星になっちゃってます… (2月9日 22時) (レス) id: 17246f2d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊つむぎ | 作成日時：2024年2月6日 18時
