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紅葉にはまだ早い9月下旬＿。
常に多くの妖達で賑わう妖都。
その只中、ごく短い用事を済ませた帰り道。
「おっ、天神屋のA様じゃないかい？」
呼び止めたのは馴染みの米屋の店主。
「久しぶりだね旦那。どうだい？売れゆきは」
「そりゃぁ勿論、今年もおにほのかが一番の売れっ子よ！」
「それは何よりだね」
笑みを浮かべる店主はその昔、新しいブランド米として鬼門の地から送り出した"おにほのか"にいち早く目をつけ、妖都へと広めてくれた立役者の一人。
鬼門の地にほど近い場所に実家があるためか、おにほのかをことのほか愛してくれている。
その熱意は収穫期初期となる8月に鬼門の地へと直接足を伸ばして買い付けにくるほどだ。
味の魅力もさることながら、店主の安定した買い付けと農家の信頼もあり、低所得者にも手が届きやすい価格で出せるのが店の特徴となっている。
おかげでおにほのかは味でも売り上げでも、初年度より売れっ子ブランド米として定着するに至った。
天神屋の営業チラシも店先でちょくちょく扱ってくれるので、出張などで営業や宣伝も兼ねている身分にはありがたい存在である。
「そういやそろそろ秋祭りか。今年はどんな催しをやるんで？」
「ふふっ。さて、お客の楽しみを奪うのは私の趣味じゃないからねぇ。
たまには泊まりにいらっしゃいな？」
「言われてみりゃ、久しく天神屋の湯船に浸かってねぇなぁ…」
「米一筋なのはわかるけど、奥さん娘さんにサービスするのも亭主の勤めだよ。
なんなら私の口添えで眺めのいい部屋を確保するよ？」
どんな時でも営業魂を忘れてはいけないと言うのは我が家のお帳場長の直伝である。
お得意様を定期的にもてなし、現在の天神屋のサービスを広めてもらうのもれっきとした宣伝だ。
「やれやれ、A様も商魂逞しくていけねぇや。
それじゃあ今年の秋はそっちでご厄介になろうかねぇ」
「毎度ご予約ありがとうございます♪」
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こんこんきつね(プロフ) - コメント失礼します！この作品好きすぎてめちゃめちゃ感激しました!!私は白夜が好きなのですが、もうほんとに幸せな気持ちで読んでいました！これからも更新楽しみにお待ちしています！ (9月11日 5時) (
レス) @page16 id: e681425de6 (このIDを非表示/違反報告)
そーめん(プロフ) - 奥山乃愛さん» コメントいただきありがとうございます！私の好みの問題でお相手はこっそり用意してあるのですが、一人を除いてみんなに慕われているお姉さんという立ち位置は崩さずに今後も進めていきたいと思っております。体調にもお気遣いいただきありがとうございます(*ﾉωﾉ) (7月18日 15時) (レス) id: 037a4c99bb (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！出来たら全員のキャラに愛されたいです！（恋愛的に）あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年1月2日 14時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そーめん | 作成日時：2020年12月31日 3時
