◆未回収:天地下ボイラー室2 ※オリジナル名の妖怪出ます ページ17
「まぁまぁA、そう怒らんでやれ」
「!」
炎の塊の中からやや渋い声が上がった。鬼火達に埋もれるように囲まれていたその身体が顕になる。
海老色の着物に朱餡の帯を合わせた長い白髪と蓄えられた髭が目印の老人。
「
「雷獣様も、今日は一際虫の居所が悪かったとみえる」
「どちらかといえば、居所が良くてちょっかいをかけられたみたいだよ」
「それでいつもより霊力が低いんじゃな。お前も災難よのう」
ほっほと笑う口元は隠れて見えないが、その髪の先っぽからは絶え間なく煙が上がる。
灰羅と呼んだこの翁、またのあだ名を煙爺(えんじい)という。
ここボイラー室の管理を任されている、煙々羅という煙の妖である。
先に説明したようにこの場所は常に高温環境となり、来るものを選別されてしまうに至っている。
ここで長時間活動できるのは、蒸気や高温の湯をかけられても平気な彼だけとなるのだ。
そして、彼にはもう一つ偶発的にできてしまった役職もある。
「煙爺ぃ…まだここにいていいでしょ?」
「早く帰ってきちゃったから、まだ眠くないよぉ」
「しようのない子達じゃな。かまわんよ」
「「「「わーい!」」」」
鬼火達の、【世話役】である。
fin.
−−−
基本オリジナルのキャラは独自路線貫いてる気がしますが…
多分主人公ほどは凝ったりしていないはず…はず←
◆59(葵視点)→←◆未回収:天地下ボイラー室 ※オリジナル名の妖怪出ます
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猫築かなめ - とても楽しく読ませていただきました、夢主が大旦那様の元婚約者だったというところを詳しく知りたいです (2020年8月10日 11時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
こしあんのお餅 - すごく面白かったです! (2019年6月2日 17時) (レス) id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - 夢主さんが大旦那様の元婚約者だったとは・・・!驚きました!私、こういうシリアスな感じの小説すっごく好きなんです!たとえ、作者様が自己満足でも私はとても楽しみにしています。気が向いたらで本当に結構です。大変だと思いますが更新頑張って下さい! (2019年3月7日 23時) (レス) id: 8f1f373125 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そーめん | 作成日時:2018年11月22日 0時