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「灯りが要らなくなったら「消えろ」と命じればすぐに消えるから。
寝るときはそうするといいよ」
夕がおの前で葵にそう言って別れ、本館に向かう渡り廊下へと向かう。
後ろから銀次が追いついてきて、そっと私の隣に並ぶ。
「本館までお送りしますよ」
「心配性だねぇ。私はそこまでやわではないよ？」
「飛ぶ力も無いのに何を言っているんです？大分無茶をしたのに変わりはありません。
それに、葵さんにも頼まれましたから」
「葵に…」
廊下から振り返ると、葵はまだ店先に立って私を見送っていた。
その姿が、やがて廊下を進んだ先の植木に隠され見えなくなる。
「あれは、良い娘ね」
目を細め、廊下の木目に向かってぽつりと零す。
胸の中で、あの子の…葵の泣き顔がまだ疼いている。
「ええ…。私も、彼女に何度も助けられました」
私の横で感慨深く目を伏せる銀次。
おそらく、折尾屋でのことを思い浮かべているのだろう。
それに…
「銀次。あんた、あの子に惚れてるね？」
「ッッッ！？な………は…えっ！！？」
静かに伏せていた目をバチッと開き、ギュンッと音がなりそうなくらい素早くこちらを振り返る。
その顔はいつも頼りなげな白い肌とは裏腹に、茹でダコのように真っ赤に染まっている。
それを自覚したのか、慌てて廊下の周りをキョロキョロ。
お客はもとい御庭番や従業員の誰もこの場にはいない。
「っ…、はぁ」
「ふふっ。誰も聞いちゃいないよ」
らしくない銀次のその姿に、思わず笑いが漏れてしまう。
からかっているわけではないのだけど、図星だったらしい銀次は目に見えるほどに落ち込んでいる。
耳と尻尾が自信なさげにぺたんと垂れているのがその証拠だね。
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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レモン(プロフ) - そーめんさん» これからも楽しみにしてます (2018年12月29日 22時) (
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そーめん(プロフ) - レモンさん» コメントで教えていただきありがとうございます！全然気づけてなかったので私もビビりました；ありがとうございました！今後もがんばります！ (2018年12月29日 22時) (レス) id: 6f68bed6a4 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - とっても面白いです！ (2018年12月29日 20時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして一話で中井とありますが中居ではないでしょうか？ (2018年12月29日 20時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
そーめん(プロフ) - 碧海さん» コメントありがとうございます！キャラの口調は私も大事にしている点のひとつなので、そう言っていただけてとても嬉しいです！！これからもコツコツがんばります！！ (2018年11月11日 18時) (レス) id: 6f68bed6a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そーめん | 作成日時：2018年10月17日 0時
